高校受験では第一志望校の国立大学附属高校が不合格に終わり、
お試しで受験した有名私立大学附属高校も玉砕した息子。
第二志望の地元県立高校に合格したのだが、
入学後は勉強に身が入らない様子だった。
県立高校入試では、
500点満点中、470点近くを取り
得点率は軽く9割を超えていたので、
《高校の授業についていけていないかもしれない》
と、薄々気が付いていたものの
《トップ高校で9割超えの得点率で合格したのに、授業が理解出来ないはずが無い》
という考えが勝り、気が付かないフリをした。
息子自身も、近所の人や中学時代の同級生達から羨望の眼差しで見られ
県立トップ高校に通っているというプライドがあった。
実際、
息子が乳幼児期から長年通い続けている馴染みの病院で、そこの先生と息子の会話を聞いていたところ
先生が
「あの高校に合格したの?凄いね!確か、県で2番手校だよね?」
と話すと、間髪入れずに
「県で1番です。」
と息子がすかさず訂正していたのだ。
確かに高校は県でトップだ。
でも、
息子の成績は見せてもらっていなかったが
いや、見せないからこそ、
恐らく低迷していた。
高校では【とりあえず東大】という合言葉のもと
プライドだけが高くなっていたように思う。
そのプライドの高さは息子だけでなく
私自身もすっかり巻き込まれていた。
高校自体の偏差値の高さにばかり目が眩んでいて
そこで勉強する息子自身が見えなくなっていた。
