偏差値だけで決めた。


ただそれだけだった。



どこにどんな高校があるのか分からなかったが、模試を受けたら、息子の偏差値帯に合う高校名がお勧めとして出てきた。


お勧めの高校を調べて、見学にも行った。



見学に行くと、大学への進学実績や授業の進め方など、丁寧な説明があった。



国公立大学への進学率が高く、

有名私立大学の合格実績も素晴らしいものだった。



《この高校で勉強すれば、これらの大学へ行ける》


そう思ったのだ。

この高校に入れば、大丈夫だと。




ところが、


高校入学までの春休み期間

息子はハイレベルな大量の宿題に手を付けていなかった。



入学式には宿題を提出しなければいけないし、

入学後にはいきなりテストが控えていた。


宿題をやらずに入学すれば、


提出物を出さない

テストは出来ない


そんな光景が目に浮かんだ。



結局、数日で無理やり、やるだけやっていたが


数学はなんとか出来たものの


英語と古文漢文は覚える時間も足りず、文章もろくに読まず、


入学直後のテストは散々な結果になった。



ちゃんとやらなければ、この先3年間ずっとこの調子だと洗礼を受けたようなものだ。


これで反省して、息子がやる気になれば、、、


と、思ったが



中学生の時の偏差値だけで受験を決めた高校に、

息子は特段の想いは無かったのかもしれない。



やる気スイッチなど、どこにも無いように見えた。



高校の進学実績がどんなに素晴らしくても、

出された宿題を全力でやらなければ


ただの


絵に描いた餅に過ぎない。