12月の最終模試でやっと偏差値70以上を出し、ホッとしたのも束の間
冬休みに突入し、中学校が長期休みに入ると同時に
塾の方が忙しくなっていった。
日曜の夜に行われていた日曜特訓が平日の昼間にも行われるようになった。
時間や場所がランダムで
その時々で空いている塾校舎だったり
講師の都合なのか、時間も昼前からだったり夕方からだったりした。
当時はデジタル化が今ほど進んでいなかったので、
それらのお知らせは、全てお手紙として塾生に手渡されていた。
息子は、通信教育を自分で進めつつ、中学校の宿題や塾の課題を深夜までやり
早朝には私に起こされて、私の出した課題をやっていた。
完全に寝不足だった。
塾から渡されていた日曜特訓の場所と日時のお知らせは
私に見せる事を忘れ
息子の鞄の奥底でくしゃくしゃになっている事が増えた。
忘れずに私に手渡しても、
【14時〜】を2時ね、と思ったのがいつの間にか【12時〜】に脳内変換され
2時間も早く行き過ぎてしまったりした。
普通のお手紙を
普通に読む事が出来なくなっていた。
年が明けて直ぐに【模擬入試】が予定されていたが、その申込書も私に渡される事はなかった。
年末にたまたま息子の塾の鞄を整理しようと思い立った。
ずっしりと鞄に入っている大量の教材やテキストや過去問集を全て出してみると
底にくしゃくしゃになった【模擬入試申込書】が出てきたのだ。
申込み期限はとうに切れていた。
『入試直前期に、なんてザマだ・・・!!!』
忘れるとか
読めないとか
間違えるとか
いい加減にしろ!
もうどうしたらいいのか、分からなかった。
このまま、入試本番だって
問題文も読めないんじゃないか
ミスばかりして失点するんじゃないか
そんな不安でいっぱいになった。
