息子のお風呂は長い。
それはきっと
風呂場は確実に1人になれる場所だからだ。
高校生の頃は、トイレの時間が長かった。
それも多分
確実に1人になれる場所だったからだ。
私はそう思っている。
だから息子のお風呂の時間が長くても
明け方多少音が気になる事があっても
息子のお風呂タイムを邪魔したくないという気持ちがある。
中学生になった頃、息子は
「自分の部屋で勉強したい」
と言った。
それまではリビングで勉強していた息子。
母親の(つまり私の)目が行き届き易く私にとっては都合が良かったが、
息子はそこから逃れたいようだった。
自室で勉強となると目が行き届かなくなるので、ちゃんと一人でも学習習慣付けて勉強出来るのか、、、
私の方が不安だったが
息子の部屋を、勉強が出来るように環境を整えた。
整えたが
私は頻繁に息子の様子を見に行った。
学校の宿題、塾の宿題、通信教育
計画的に進められているのか
不安だった。
そんな母親の不安は
きっと息子に伝わってしまっていた、と思う。
息子は驚くほど勉強に集中して
成績をメキメキと上げていった。
でもその勉強は本人のためというより
母親を安心させるためだったのではないかと思う。
そして
1人になれる時間が必要だった思春期に
私に邪魔され
1人になれる時間も思うように取れず
ずっと勉強に追われて
苦しかっただろうと思うと
今になって
私は自分の罪の重さを知るのだ。
