「データがなければ信じない」「それってデータはあるの?」とか、よくサプリメントなど健康関連の商品を販売する側と消費側の間でも
起こる会話ですね。
以前に、健康寿命について記しましたが、健康状態をみる上で死亡率も健康寿命の統計も役に立たないし当てにも出来ないという結論を出しました。健康寿命と健康は関係ない?
そこで今回は「疫学調査」について考えてみたいと思います。
疫学調査とは、「病気の原因と思われる環境因子を設定し、その因子が病気を引き起こす可能性を調べる統計的調査のこと」
「weblio辞書」より
疫学調査は、ある特定の集団における病気の分布状況を調べたものであります。ということは、以前、日本でも新聞や雑誌でも話題になりましたが、「ベータカロテンを摂り過ぎると肺ガンになる」
これまで、逆にガンの予防のために頑張って緑黄色野菜やベータカロテンのサプリを摂ってきた人達にとっては、「裏切られた感」があったに違いありません。
さて、その結論をもたらした調査は果たして信用できるものなのでしょうか?
実は、これは「喫煙者グループで行ったベータカロテンの調査」だったのです。
おそらく、調査グループの中で、日頃の食事や運動に全く気を使ってない人もいれば、睡眠状態も悪い人もいるはずで、それらの条件は無視した調査だったことがわかったのです。
つまり、食事内容などの栄養素の摂取状態なども考慮に入れなかったことが、疫学調査結果の矛盾を生じさせることになるのです。
仮に、その調査が繊細な条件を満たした上での結果であったとしても、個体差から自分自身に当てはまるものでないということも知っておく必要があります。
怖いのは、こういった疫学調査結果に惑わされて、今度はベータカロテンを極端に控え過ぎたりするのが多くの日本人の常です。
何を信じるのか?
疫学調査結果などはあくまでも参考であって
大事なことは「自分自身の個体を知ること」ですね。
