「日本は、他国に比べても労働時間が長く、それに比例してストレスも多いはずなのに、なぜ平均寿命は世界トップクラスなの?」
これは、女子高校生(3年生)から受けた素朴な疑問でした。
まず、「平均寿命」という統計学上の計算のからくりを知る必要があります。わかりやすく言うと、生まれた赤ちゃんの死亡率が下がれば平均寿命が延びるという計算法を使用しているのが「平均寿命」です。ということは、今50歳の女性が「日本の女性の平均寿命は86歳だからあと36年は生きられるかも・・・」って目安にはならないということです。実際の正確な計算の仕方は非常に複雑なのです。
世界的に赤ん坊の死亡率は産科医療の発展で年々減少しています。「平均寿命が延びた!」って喜ぶのは果たしてどうかな?というところですね。実際、100歳まで生きていても70歳から30年間寝たきりという状態を好む人はいないと思います。
そこで「健康寿命」があるわけですが、
「健康寿命が長い=健康=幸福」と言えるのでしょうか?
WHOでは「健康寿命とは平均寿命から日常的、継続的な医療や介護に依存して生きる期間を除いた期間」と提唱しています。日本では、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」としています。要するに、「一人で医療や介護に依存せずに生きて生活できる期間」ということでしょう。平均寿命から健康寿命を引いた期間を「寝たきり期間」と表現することがありますが、これが最も適していると考えます。
健康寿命の期間でも、頭痛、腰痛、めまい、頻尿、アレルギー、冷え、便秘、下痢、不眠で日常生活に支障をきたしている人は数え切れないくらい沢山います。
国によって定義も違い、算定法もサリバン法、Katz法、Rogers法など数種類ありますので、単純に国同士の比較はできないのが現状です。
日本は、確かに良く働き勤勉な国であるがゆえに、病気の大きな根源であるストレスも多いはず。しかし、世界の中でランク付けをするにしても、日照時間、貧困率、気温や湿度など、国によっていろんなハンディがあるので、一概に「労働時間が長い=不健康」という結論は出せないということです。
ちなみに日本は、「寝たきり期間」の長さが世界1です!

