今の香港について考える | Watch 広東

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広東省在住歴22年

広東省のビジネス事情や
中国の「人・物・金」の変化を情報発信

私は広東省に22年もいるが、今回の香港の騒動はどこに着地点があるのか、全くわからないし、香港人のデモに参加している人は、何がゴールなのでしょうか?

 

逃亡犯罪人条例改正のそもそもの問題は、2018年2月に台湾で香港人のカップル間の殺人事件が発端なのです。

 

簡単に経緯を書くとこんな感じです。

①台湾で殺人を起こした犯人が、香港に帰国してしまうと、法律上において台湾へ引き渡すこと

 ができないので、逃亡犯罪人条例を改正しましょう!となったのです。

 

②普通に考えれば、「いいことやん!」となるのですが、香港人で中国とビジネスをしている人

 たちから、「いやいや、ちょっと待ってよ!中国から意味不明な理由をつけられて、中国に引

 き渡される可能性あるんちゃう?私たちの人権大丈夫かい?」と懸念を始めました。

 

③今年の4月から立法会で審議が開始されても、紛糾し審議は進まず、議員同士の乱闘事件まで

 に発展し、デモが行われます。

 

④大規模なデモを行ったにも関わらず、「政府の人間は、デモ見てた?デモをした目的わかって

 んのん?」と香港政府は条例の撤回や譲歩案を出さなかったことに失望と怒りから、デモの参

 加者が幹線道路を封鎖したところ、デモ参加者へ警察が市民へ催涙弾を使用し、市民はますま

 す政府と警察への不満が増大していきます。

 

⑤6月18日にラム行政長官が記者会見で、「すべての香港市民に心からお詫びします。」と謝

 罪。逃亡犯罪人条例は、廃案になった と強調はしたのですが、市民の納得せず、、、

 

7月1日の香港返還のデモ以降は、週末ごとにデモが繰り返され、一部の抗議者が、中聯辨(中央人民政府駐香港特別行政區聯絡辦公室)の中国の紋章を汚損したりとエスカレートし、

 目の余る行為に、とうとう中国の外交部が「香港で起きている一連の行為は、許しがたい行為

 である」と発表され、デモするたびに暴力行為がSNSでアップされ、混沌とした状況になって

 きています。

 

以上が、かなり簡単な一連の経緯です。

 

2019年7月26日の香港空港のデモの様子

ちょうど東京に行くため、香港空港にいました。13時から始まりましたが、

平和なデモでしたが、一部小競り合いや、お年寄りを罵倒する行為があったようです。

 

 

当初は、逃亡犯罪人条例を撤回させるのが目的のはずでしたが、「撤回させた!政府が言うことを聞いた!」という事実が、彼らを違う方向へ導いてしまったのではないかと思っています。

このタイミングで、香港をなんとかしなければという気持ちはわかりますが、暴力や破壊行為は、本当にやってはいけないし、一連の出来事が香港経済へ与える影響は大きく、普通に生活したい人まで巻き込んでしまいる状況は、報道を見ていると心が痛みます。

 

1997年の香港返還(北京の留学生楼で返還式典のテレビ中継を見てた)されて、一国二制度になり、返還当初は、中国の介入も少なく、中国との経済や収入の格差で、香港の市民は、優越感を味わっていました。この時に、中国が世界で力を持つ国になるとは、私も含めて、誰一人考えもしなかったと思います。

中国の日系工場で勤務していましたが、香港事務所のスタッフの中国人へ対する見下す発言は、本当に酷かったです、、、涙

 

2007年(記憶が定かではないですが)に、香港ドルと人民元は逆転した時は、私も「えっ、マジで!こんな日が来るとは!」と衝撃を受けました。

 

お隣の深センの発展の勢いは、多くの人々の予想を裏切り、世界の工場から市場へとなり、紅いシリコンバレーと呼ばれ、アメリカのシリコンバレーと比較されるまでになっているのです。

米中貿易戦争のHUAWEIの次のターゲットも、深圳にある企業だと言われています。

 

一国二制度で、50年間は資本主義の継続が認められてはいますが、28年後の2047年でこの制度は終了している可能性が高いのではないでしょうか。(継続されるかもしれませんが、あくまでも私の予想です)

 

広東省では、粤港澳大湾区計画が推進されており、香港特別行政区、マカオ特別行政区、広東省広州市、深セン市、珠海市、佛山市、恵州市、東莞市、中山市、江門市、肇慶市が含まれた、壮大な国家経済発展のための計画なのです。

現時点では、「一国二制度」の方針を全面的に実行するためには、広東・香港・マカオの総合的な優位性を十分に発揮し国家の発展のために〜ということになっていますが、28年後はどうなっていることか、誰にもわかりません。

 

暴力的で破壊行為を続けていけば、中国共産党は黙っていないはずです。

第二の天安門事件になりかねないので、双方ともに冷静な対応を願うばかりです。

 

以上は、あくまでもいち個人の見解であるため、「おいおい!」、「こらっ!」と感じる方もいるかもしれませんが、こういう考えの人もいるんだね、と思って頂ければ幸いです。