夜、ジジイがまたくだらないことでゴチャゴチャ言ってきやがった。
今までこらえて、こらえて、こらえて、こらえてきたけど、もう限界だった。
「何が『何回遅番やってんだ』だよ。お前なんて毎日遅番やってるくせに店閉めミスってんじゃねえかよ。ふざけんじゃねえよ。おい、お前、ふざけてんじゃねえよ!!」
ってガンガンでかい声だしてどなってやった。
そしたらジジイが事務所にこいって言って俺の腕をひっぱったので、俺は、ああ行ってやるよと腕をひっぱり返してスタッフルームに入ろうとした。
そしたらジジイは、寸前になってちょっと引くような姿勢を見せた。
まったくの腰ぬけだ。自分からこいとか言っておいて、最後におじけづくなんて。
俺はやつの腕をグイグイひっぱって、スタッフルームの中に入って行った。
スタッフルームには店長と副店長、それからもう一人スタッフがいた。
みんながいる前で、ジジイに結構強めに文句を言ってやった。
今回のことは、別にどうということはなかった。ただの口論で殴り合いになったりしたわけではなかったからだ。
ジジイは俺にガンガンどなられて、少しおとなしくなった。
ふん。これで分かったか。あいにく俺は、言われたら言われっぱなしの人間じゃない。
タンカを切るというのは、必要なことだ。
なめられないということは、必要なことだ。
癇癪を起したことで少しぐらい問題がおきたとしても、他の人間に「あいつは怒らせたら怖い」というイメージを持ってもらうというのは、その人が人らしく生きるために必要なことだ。
それができない人は、人らしく生きる権利を奪われて生きるしかない。
たとえば小学生なら、ずっといじめられて学校生活を続けなければならない。
社会人なら、ずっとなめられて、どなられて仕事を続けなければならない。
それは間違っている。「人は全て自由かつ平等な権利を有する」はずだ。
人は人らしく、生きる権利があるはずだ。
残念ながらこの世では、その権利が守られていない。
タンカを切ることができないおとなしい人は、不利な状況下で、差別されたり虐げられたりしながら生きるしかないのだ。昔の俺はそうだった。
だからこの世界は腐っているんだ。
この世では、全ての人間が、人間らしく生きる権利を保障されているわけではない。
過酷な運命を押し付けられるぐらいなら、最初からこの世に誕生しなかったほうが、その子にとって幸福なのではないだろうか。
どうせ生まれてくるなら、人らしく生きる権利を保障されて生まれてくるべきなのではないだろうか。
明日から、めったにない二連休だ。
ずーーーーーーーーーーーーーーっと、英語の勉強をしようっと。