爪楊枝の誤食の続きです。
2月16日、病院の診療が始まる9時に電話して確認すると退院できるとのこと。義母と一緒にお迎えに行きました。
呼ばれて診察室に入ると、JOYちゃまゲージでおもらししちゃったらしく、看護師さんが「大変大変」と走り回っていました。「我慢していたんだと思います。朝外に出したんですが一歩も歩かなくて」と先生。
家族とでもビビってお散歩行けないのに、知らない場所で知らない人となんて絶対歩かないだろうな…ごめんねJOY。
「今回はこんな結果になってしまってすみません。実は爪楊枝なんてすぐ見つかると軽く考えていたんです。どちらかというと麻酔の方を心配していたんです。なのにあれだけ探しても見つからなくて…僕としては食べてなかったんじゃないかっていうのが7~8割。でも残りの3割は自信がない部分。ご期待に添えずすみませんでした」
それはもう、そのことで先生を責めるつもりはないので。
「続けてもう一度内視鏡検査をしてみるというのもありますが…前庭症状もあって麻酔のリスクがあるので僕はどうかと思います。昨夜一晩水につけておいた爪楊枝があるんですが、かなり柔らかくなるので、うまくすればうんちと一緒に出てくるんじゃないかと。最悪どこかに刺さったりすれば腹膜炎を起こして具合が悪くなるので…」
さすがに開腹手術するまでの事案ではないと先生が言いかけたところで、開腹してでも見つけてほしい!と訴える義母。開腹手術!?冗談じゃない!ホントやめて!
義母の言葉はわたしも先生もスルーして、このまま数日様子を見て週末再診するということになりました。
麻酔の影響かストレスか、車内のソフトケージで立ち尽くしてしまったので、義母に抱っこしてもらい爆睡しながら(義母も笑)帰宅しました。
頑張ったご褒美にレトルトの煮魚でゴハンを作って食べさせたら、ガツガツ食べてくれました。
入院中眠れなかったのか、ゴハンの後は最近のお気に入り、わたしの布団の上でぐっすり眠りました。
夜ゴハンの後排便しましたが爪楊枝は見つからず。
17日18日も爪楊枝は出てこず、体調に変化なし。
19日再診して現状を話すと、先生も悩ましいようす。
「うんちと出てこないし具合も悪くない…うーん。もう一度内視鏡検査してみるというのも選択としてはありますが、どうしますか?」
食べたものは腸に入ると一定のスピードで動いていくので、爪楊枝が腸に入ったとしたらもう出てきてもいいはず。体調に変化がないということはどこかに刺さっているわけではない。ならば胃に残っているかもしれない、ということのようです。
悩みましたが、もう内視鏡はしないことにしました。
「ご希望があれば内視鏡検査はいつでもしますので」
この夜、再検査するかしないか友人に相談しながらさんざん迷いました。
ここで再検査して胃の中に爪楊枝が残っていれば取り除ける。もしなくても、数日様子を見て出てこなければ食べていなかったと判断できる。
でもまた全身麻酔することになるし、胃を空にするとなるとあの消化具合から見て1日絶食しなくてはならないだろう。
悩みに悩んだ結果、再検査はしないことにしました。そのせいでもし爪楊枝がどこかに刺さったとしても後悔はしない。
19日~22日、爪楊枝は出てこず、体調にも変化なし。
23日、前日の朝以来排便がなく、朝ゴハン食べた後もすぐ眠ってしまいました。
丸一日出ていないのでとても心配でしたが、のんこのサロンの日だったので(前回キャンセルしたからボッサボサ)夫にお願いして出かけました。
昼間、家の隣の空き地で1時間くらい粘ったもののダメだったそうですが、17時頃無事家のトイレで排便し爪楊枝はなかったとのこと。
24日、前日の便秘騒動で外にいる時間が長かったせいか、朝から寝てばかりで心なしか元気がないようにも感じました。
前庭症状が出てからずっと「元気がない」状態で、具合が悪くて「元気がない」のかどうなのか正直飼い主にもわからないのです。
勤め先のヒトの医者が「爪楊枝刺さってもそんなに激しい症状出ないかもよ」って言っていたのも頭をよぎり…不安になったので、ペット保険の獣医師相談ダイヤルに電話して聞いてみました。
「爪楊枝がどこかに刺さったり、腹膜炎を起こしたりすれば、食べなかったり吐いたりぐったりしたり、明らかにいつもと違う状態になるので気付くと思います」との答えに少し安心しました。
この日も翌25日も爪楊枝は出てこず。
26日はのんちゃんの血液検査の日だったので、JOYちゃまも一緒に連れて行きました。
六角先生にこれまでの経緯を話すと、「爪楊枝ねー、以外とすんなりうんちで出てきますよ、僕の経験上」と、笑いながら。
「実際この年末年始にも爪楊枝じゃないけど尖ったものを食べちゃった子がいて、吐かせたんだけど吐いたものには入ってなくて(JOYちゃまの処置をした先生は吐かせたら絶対ダメって言ってたけど)、内視鏡したけど見つからなくて、食べてないんじゃない?って思ったけど念のためうんちと一緒に出てきやすいようにオリゴ糖のようなものを処方して飲ませてもらったら、3日後に出てきました。だから食べてたら出てきますよ」
その子はJOYちゃまよりひとまわり小さいトイプードルだったそうです。
でも先生、JOYはもう10日経つのにまだ出てこないんですよ。
「じゃあ食べてなかったんじゃない?」←薄ら笑い
食べたのか食べてないのかはっきりしてればこんなにモヤモヤしないんですよ。わたしはいつまでこんな思いをしなきゃならないんですかね。←関係ない六角先生にキレる
「1ヶ月経っても出てこなかったら忘れれば?」
一見この無責任にも思える発言ですが、自分の意見としてこういう風に言ってくれる先生ってあまりいないんです。だって責任問題になっちゃうもんね。
「まぁ、このとおり近々でも無事に出てきてるし、僕の経験上わりとすんなりうんちで出てきて腸に刺さったってことないし、大丈夫ですよ、たぶん」
え、じゃあ内視鏡もしない方が良かったのかな。
「それはして良かったと思いますよ。結果として見つからなかったけど、内視鏡した選択は間違ってない」
あぁぁ、なんだかよくわからないけどすごくほっとしました。夏に森先生受診した時みたいに、憑きものがとれた感じ。
こういう雰囲気の獣医師が嫌な飼い主さんもいると思いますが、わたしにはこのくらいがちょうどいいんです。もっと早く六角先生に相談すれば良かった。
悪化傾向に思える前庭症状等についても相談したのですが、そのことはまた闘病記でUPします。
というわけで、診察を終えたら悩むのがばかばかしくなって気持ちが楽になりました。
ちなみにこの日ももちろん爪楊枝は出てこず。
3月に入っても爪楊枝は出てこないまま、10日間が過ぎました。
3月10日、夜ゴハンを食べた後、抱っこは嫌だといってわたしの隣で横になっていたJOYちゃまの体勢が何となく気になりました。いつもなら体を投げ出して横になっているのですが、この日はフセの姿勢をしていたのです。
ひょっとしてお腹痛いのかな?昨日より元気もない感じだし…。
最近うんちの外側が黒いのが気になっていて(でも出血があったら便全体が黒くなる?)、フードを変えたせいか便秘気味だからだとは思うのですが、ひょっとして爪楊枝がどこかに刺さっているのではという心配も少しはあったのです。
背中を撫でていると、なんとなく、なんとなくですが、お腹がいつもより膨れている気がしました。
寝る頃になるといつもの感じに戻っていたので、気のせいだったかと就寝しました。
もちろんこの日も爪楊枝は出てきません。
翌11日、夜ゴハンを食べて寝転ぶJOYちゃまのお腹がパンパンに思えました。びっくりして夫にも見てもらうと、「そう言われるとそんな気もする」と。
時計を見ると18時過ぎ。慌てて六角先生の病院に電話すると、18時半で受け付け終了で待っても19時までとのことで間に合いそうにありません。それに、「なんとなくそんな気がする」ってだけのことだし…。
そういえば、ついこの間測り直した腹囲が48㎝だったことを思い出したので、測ってみることにしました。そしたらなんと50㎝あるではないですか!
腹水?腹水なの!?
パニクったわたしはまたペット保険の獣医師相談ダイヤルへ。まぁそんなこと相談されても困るよねって今ならわかるんですけどね。
「エコーかけてもらったら腹水かどうか一発でわかるので、明日受診されては?」との返答でした。だよね(笑
ちなみにこの時話を聞いてくれた先生は、「爪楊枝はうんちで出てきません」ときっぱり。「わたしの経験上、うんちで出てくることはないです。あの大きさのものが腸へ行くことはそうそうないので、まだ胃にあるんだと思います。消化はされないので」と。刺さればやはりそれなりの症状は出るとのこと。
はぁ…、「獣医師の経験」がこんなに違うものとはね。そして誤食したときの処置も違う。
結局不安は何も解消されなかったのですが、お義母さんが「水分補給の寒天食べなかったのでささみを1本混ぜて食べさせた。いちごもけっこう食べた。ついさっき」と言っていたし、その後普通に夜ゴハン食べたから食べ過ぎなのかもしれないと思うことにしました。
それに腹囲を測ろうと立たせたら、お腹なんてへこんでるくらいだったし。のんちゃんが腹水溜まったときは、立った状態でもお腹パンパンだったのを思い出しました。
翌朝腹囲を測ったら48㎝に戻っていたのでひと安心。気にしすぎだったみたいです。
結局爪楊枝は今日に至るまで出てきていません。
1ヶ月経ったのでもう忘れることにしました。食べてなかったんでしょう、きっと。
今回の件で、自分に「爪楊枝が危ないもの」という認識が欠けていたことに気付きました。誤食されそうになって初めて危ないと気付いたんです。
そういうことって他にもまだあるのかもしれません。
今回も自分が気付いた時点で義父母に「爪楊枝危ないから使わないで」とひとこと伝えておけば防げた事故だったと思います。
今後このようなことが起こらないように、些細なことでも気付いたことは声をかけていこうと思います。
そして、もし不幸にもこういうことが起こってしまったとき、信頼できる獣医師がいるというのも大事だなと思いました。
今回の場合、吐かせる吐かせないの処置や内視鏡で見つからなかった後の対応にも獣医師によって違いがあるということがわかりました。そして獣医師の「経験」にも大きな違いがあるということ。
その対応や経験の違いはその時になってみないとわからないもので、それが良かった悪かったも結果論になってしまいます。
結果がどうであれこの先生に診てもらったことに後悔はない、というような信頼できる獣医師を見つけておくことも必要なのかなと思いました。
今後、爪楊枝の誤食に関して何か起きたら(腹膜炎になったとか出てきたとか)また追記します。
愛犬が爪楊枝の誤食をしてしまって、調べて調べてこのブログに辿り着いた方がいたら、あまり参考にならない内容で申し訳ありません。
わんこの体格にもよりますが、小型犬なら様子を見ずにすぐ病院へ行ってください。そして内視鏡で取ってもらうのがベストだとわたしは思います。
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