CB1100Rですが、フロントをぶつけてしまって、ブレーキディスクが修正できないほど曲がってしまいました。パッと見では分かりませんが、ダイヤルゲージで4mmの振れです。新品があれば良いのですが、当然ありませんので、当店在庫の中古品に交換いたします。

 

まずは、念のためホイールベアリングを交換します。ホイール周りを整備する時は、木を井桁に組んだ台の上にホイールを乗せると整備しやすいです。

 

ベアリングを抜く時は、圧入部分を温めると抜きやすく、圧入面に傷が付かなくなります。

 

圧入は、右側から行います。右側ベアリングは、突き当てまで圧入します。ホンダ純正の圧入工具を使用しています。

 

左側からディスタンスカラーを入れて、左側ベアリングをディスタンスカラーに軽く接触するまで圧入します。

 

オイルシールを圧入する前に、左側にはスピードメーターギアのリテーナーを入れます。

 

ブレーキディスクですが、取り付け前に単品での精度測定をします。これはとても重要なことで、ホイールに取り付けてから振れが判明した場合、ホイールの問題なのかディスクの問題なのか分からなくなるので、ディスク単品での精度測定を必ず行います。定盤の上に置いて、ディスク面の振れを測定します。

 

振れはほとんどなく、程度の良いディスクでした。

 

ホイールとディスクの間にはシムが入ります。入れないと、キャリパーのセンターが出ません。

 

ホイールにディスクを取り付けたら、車体に取り付ける前に振れを測定をします。当店の売りは、徹底した部品測定にあります。精度の良い部品を適切に組み合わせれば、精度の良いアッセンブリーになります。

 

車体に取り付けたら、キャリパーを組む前に、キャリパーサポートだけを組んで、センターが出ているか確認します。

 

ホイールを回転させて、キャリパーサポートとのクリアランスが変化しないかを確認します。

 

中古部品を使わなけらばならない時は、とにかく精度測定が重要です。新品が無い場合は、オークションで入手するのが一般的ですが、オークションはある意味ギャンブルかもしれません。そのまま組まずに、必ず測定して使いものになるかどうか調べることが、後々のトラブルを未然に防ぐことにつながると思います。