CB1100Rのフロントフォークをオーバーホールしています。

今回は、アンチダイブ機構について書きます。

 

インナーチューブを抜いて、ボトムケースだけにした状態です。アンチダイブ機構も付いています。アンチダイブ機構は、4本のソケットボルトを緩めれば外せますが、その前にやらなければならないことがあります。

 

下側のプラスねじを緩めるのですが、なぜかここにねじロックを塗布してあるものがあって、まったく緩みません。インパクトドライバーを使用しても、プラスねじなので溝がなめてしまいます。

 

プラス溝がなめてしまった時は、たがねで新しい溝をつくります。

 

緩める時はマイナスドライバーの方が緩めやすいです。

 

外れました。ここまで30分、余計な時間がかかりました。

 

アンチダイブ機構を外すと、こんな感じです。黒いパッキンとプラスねじは外す必要はありません。

プラスねじは、オイルロックピースの回り止めの役目をしています。

 

アンチダイブケースを分解した状態です。右側のトレーにあるゴム類が新品交換する部品です。

もちろん、プラスねじも新品に交換します。これらの部品は、純正部品がまだ出ます。

 

六角ボルトは外す必要はありません。この六角ボルトは、フォークオイルだけ交換する時のドレンボルトなので、オーバーホールの時は外しません。

 

アンチダイブ機構の分解は、小さな部品が多いのでスチールボールやスプリングなどをなくさないように注意が必要です。

ゴム類を新品に交換したら、サブASSY状態にしておきます。

この時点でボトムケースにアンチダイブ機構を取り付けることもできますが、私はあえて後で取り付けるようにしています。

ボトムケース底のオイルロックピースには向きがあって、正しい向きで取り付けできたか確認するのに、アンチダイブの穴から確認するためです。何事も、ひとつ作業したら確認を、基本に忠実に作業しています。