VF1000Rが入庫しました。たまには、CB以外のバイクも整備します。VF1000Rはご存じの通り、フロント16インチですが、この車両はヤマハの足回りを組んで、17インチ化してあります。

 

フロントのブレーキディスクは、フローティングタイプの社外品が付いているのですが、回転方向、スラスト方向ともガタガタなので、交換いたします。ヤマハ系のブレーキディスクなので、内径64mm、P.C.D.80mm、ディスク外径298mm、オフセットは10mmです。選んだディスクは、ブレンボのセリエオロです。1枚27,500円(税抜き)とリーズナブルな価格です。

 

お客さんが中古で購入したばかりの車両で、安心して乗れるようにと点検、整備依頼を受けたのですが、すぐにブレーキディスクのガタを発見してしまいました。

 

フローティングピンを固定している、クリップは真っ赤に錆びています。使用距離、保管方法は不明ですが、このまま気付かずに使用していたら危ないレベルでした。

 

また、ブレーキの引きずりもあったので、キャリパーピストンの清掃と揉み出しをやったのですが、なかなか均等にピストンが出てこないので、キャリパーをオーバーホールすることにしました。

キャリパーは、ヤマハ純正のブレンボです。

 

シールを交換、ピストンは再使用しました。

キャリパーを組み立てるのですが、間に入っているOリング1個は部品供給されていません。まだ弾力があったので、傷付けないように注意して再使用しました。

 

リアブレーキキャリパーはブレンボの通称カニです。カニはインナーパーツの供給が無いので、清掃と揉み出しを行いました。

 

試走後、ブレーキディスクの外周端と内周端だけがパッドと当たっています。今回、パッドはまだ十分に残厚があったので交換しませんでしたが、元のディスクがウェーブタイプだったので、パッドがこのような減り方をしたようです。目視ではパッドの段付きは分からないレベルだったので、少し走れば当たりが付くと思います。

 

VF1000Rは、CB1100Rの後継のフラッグシップバイクなのですが、市場の評価はあまり高くないようです。

それでも私は、デザイン、性能ともフラッグシップにふさわしいバイクだと思います。

水冷V4エンジンなので、CBに比べたら整備性は良くないですし、部品の供給性も残念ながら廃番が多いです。水冷でラジエターホースが廃番なのは痛いですね。もし、ラジエターホースがだめになってしまったら、似たような形状のものを探して、カットして使うとかするしかないでしょう。

こう言った維持の工夫は、きっとオーナーズクラブの方が詳しいのでしょうね。1100Rともども、いつまでも快調に走り続けてほしいバイクです。