偏差値というものが実はよくわからないという人がいるかもしれません。

けっこう塾講師でも理解出来ているかというとそうでない人の方が多いかもしれません。

ですが、それほど心配はいりません。

 

偏差値が必要になるのは6年生になってからです。

志望校別コースなどの講座を受講する際に受講資格が必要になったりします。

そのときに基準となる偏差値をクリアしているかどうかが重要となるわけです。

志望校や併願校を選ぶ際にも自分の偏差値と学校のA判定偏差値を見比べたりもします。

 

その偏差値がどのように算出されるのか、どのような仕組みになっているのか、そんなことは一切わからなくてもどうにかなります。

多分。

 

ですが、少しくらいは理解しておいた方が何かと対策もしやすいのではないかと思うので、簡単に説明しましょう。

 

 

 

偏差値とは

 

平均点を取ると偏差値50になるというのはみなさん知っていると思います。

偏差値というのはこの平均値からどれくらい離れているかを表す数値です。

 

では、偏差値60を取るにはどれくらいの点数が必要なのでしょうか?

これはテストによって異なるのですが、だいたいの目安としては平均点より15~20点くらい上だと考えていいでしょう。

ということは、点数が2点上がると偏差値が1ポイントくらい上がると思っておけばいいと思います。

 

塾の公開テストが返却されると、資料として各科目の平均点、得点分布などのデータがあるかと思います。

ふつうは平均点付近の人数が最も多くなり、平均から離れるほど人数は少なくなります。

 

受験者数が多くなればなるほど、得点分布のグラフは下のようなきれいな曲線になります。

 

 

これは理論上の値ですが、このような分布を「正規分布」といいます。

実際のテストではここまできれいな分布にならないのですが、計算上は「正規分布」であると考えて成績処理を行います。

 

 

人数の割合(理論値)

 

偏差値70台 約2%

偏差値60台 約14%

偏差値50台 約34%

偏差値40台 約34%

偏差値30台 約14%

偏差値20台 約2%

 

偏差値80台は0.13%ですから、塾生数が1000人なら1人、3000人なら4人いるという計算になります。

 

塾のクラス帯が3つある場合、だいたいこれくらいの人数比になります。

上位クラス 偏差値60以上(16%)

中間クラス 偏差値50以上60未満(34%)

下位クラス 偏差値50以上(50%)

※校舎ごとの生徒数、教室数、教室のキャパ、大人の事情などによって変動します。

 

 

 

 

 

 

標準偏差

 

データの散らばり具合(ばらつき)を表しています。

一般的に塾の公開テストや模試ではこの「標準偏差」は公開されません。

(必要ないからです。)

偏差値10ポイント分の点数が標準偏差の値に相当します。

 

標準偏差の求め方は書きませんが、興味のある人はググってみてください。

ちなみに計算するには受験者全員の得点が必要となります。

 

標準偏差の推定方法

(自分の得点-平均点)÷(自分の偏差値-50)×10=およその標準偏差

※偏差値や平均点は小数第2位を四捨五入した値なので、多少の誤差が出ます。

 

平均点+標準偏差1つ分 ⇒ 偏差値60

平均点+標準偏差2つ分 ⇒ 偏差値70

 

標準偏差 ⇒ 偏差値を10ポイント上げるのに必要な点数 と考えておきましょう。

 

一般的に100点満点のテストでは、標準偏差は15~20の値になります。

つまり、平均点の15~20点くらい上だと偏差値60になるということです。

 

 

最難関校

 

近畿圏の大手塾の塾生数に対して、最難関校の募集定員がだいたい16%前後になります。

つまり偏差値60以上というのが一つの目安となります。

ただし、塾によって平均レベルが異なるので、必ずしも偏差値60であるとは限りません。

 

 

 

注意点①

 

偏差値はそのテストの受験者全体を母集団として、自分の相対的な位置を知るための指標です。

ですから、受験したこともない他塾の偏差値表を見たところでたいして意味はありません。

ビックマック指数のようなものですね。

他塾の偏差値表を参考にしたいのなら、その塾の公開テストを受験する必要があります。

 

 

注意点②

 

塾の成績表によく「あと〇点で偏差値□□」なんて書かれています。

これはあくまでも理論上の話で、実際には取れなかった点数です。

あと少しで取れそうな気になっている人も多いと思いますが、それは生徒のモチベーションを上げるための文言だと考えてください。

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

算数塾NEOチャンネル コラボ企画

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント、メッセージ機能を利用するためにはAmebaの会員登録が必要です。

メールアドレスがあれば簡単に作れます。

Google、Yahooなどの外部サービスでも登録できると思います。

 

 

 

 

 

教育相談等を希望される方はまずメッセージをください。

 

 

更新のお知らせを受け取りたい人はフォローしてください。

フォローしてね

 

 

●アメンバー申請はこちらから。

 

封印されし過去ログ(黒歴史?)を読むことが出来るようになります。

アメンバー募集中

アメンバー申請をした後で以下のメッセージを送ってください。

★ 自己紹介(塾名・教室名、学年・クラス、性別、志望校など)

★ ブログに対する感想や記事に関する要望などがあれば一言でも

メッセージはプロフィールページから送れます。

メッセージのない方は承認しません。