2024年度 東大寺学園中学校の入試結果 ~合格者200人はどこへ消えたのか?~ | 中学受験 玄人思考のブログ XII

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2024年度 東大寺学園中学校 入学試験結果

 

出願者数:970名(+3名)

受験者数:923名(+20名)

合格者数:408名(-1名)

実質倍率:2.26倍(+0.05倍)

 

昨年度と比べてほぼ同じという結果でした。

 

受験者を地域別に見ると、

奈良県 -5名(-4%)

大阪府 -26名(-6%)

京都府 +15名(+13%)

兵庫県 +26名(+27%)

 

おそらく関東からの受験者も若干増えていると思われます。

灘を受けたついでに東大寺も受けるパターンかなと思います。

合格しても入学辞退するので倍率には影響なさそうです。

 

 

それにしても気になるのが合格者数の多さです。

昨年度は409名の合格で、そのうち入学したのが209名です。

ということは、入学辞退が200名もいたということです。

どこに行ったのでしょうか?

 

まず考えられるのは、灘合格者が辞退するケースです。

しかし、近畿圏の灘中合格者数は160名前後ですから、全員が東大寺を受験し合格し辞退したとしても数が足りません。

 

実際のところ、灘組の半数近くは洛南に流れていると思われます。

ただ、洛南は灘に合格すると併願になりますから難易度は上がります。

灘に合格しているのに洛南に不合格になることもよくあります。

灘が心配な人は東大寺も危ない可能性があるので、それなら専願切替の出来る洛南の方が安全です。

そう考えると、灘⇒東大寺のパターンは東大寺が安全圏という人にお勧めの受験パターンになります。

 

仮に灘合格で東大寺を辞退する人が100名いたとしても、残りの100名はどこに行ったのでしょうか?

過去3年間(2021~2023)の地域別の入学者・辞退者の数をグラフにしてみました。

3科の辞退者が多いですが、灘合格者はここに含まれていると思っていいでしょう。

地域別に見ると大阪が多いです。

 

割合で表してみましょう。

入学する割合が高いのが奈良県、京都府です。

これは学校から近いから当然でしょう。

低いのは兵庫県、三重県、愛知県、その他地域です。

兵庫県からはアクセスしにくいというのが最大の理由でしょう。

愛知県の場合、名古屋駅が近ければ新幹線と近鉄を乗り継いで通学可能です。

 

大阪は近鉄沿線なら通いやすいのですが、近鉄へのアクセスが悪い地域は難しいですね。

大阪南部からだと東大寺は絶望的に遠いです。(通っている人もいます)

 

大阪南部と言えば、塾生数が多いのが能開センターです。

毎年50名前後は東大寺の合格者を出していますが、実績を稼ぐために大阪南部から連れて行っているとしたら、合格しても入学辞退する人の割合は高いかもしれません。

というか、途中に大阪星光がありますから、そっちの方が断然通いやすいです。

 

 

 

 

現在東大寺学園に通う中学生(3学年)の居住府県データがあります。

奈良県:139名

大阪府:305名

京都府:126名

その他:60名

こうやって見ると圧倒的に大阪府が多いですね。受験人口も多いですから当然ですね。

 

しかし、過去3年間の地域別入学者数を合計してみたら面白いことがわかりました。

奈良県:95名

大阪府:325名

京都府:120名

その他:90名

 

なんと奈良県は入学後に44名増えています。

京都府も6名増えています。

大阪府は20名減っています。

その他地域も30名減っています。

 

つまり、入学後に3年間で少なくとも50名が奈良県・京都府に引っ越しているということです。

ちなみに学校の最寄り駅である高の原駅はちょうど京都府との境にあります。

相楽台とかに住めば徒歩圏内ですね。

そのかわり大阪が遠く感じると思います。

 

大阪駅からだと洛南の方が距離は遠いですが、新快速で30分です。

高の原までは1時間かかります。

 

そう考えると、これだけ通いにくい立地条件にも関わらず東大寺の人気が高いのはすごいことなのだと感じます。

東大寺が遠いという人は引っ越しも視野に入れておきましょう。

 

 

 

得点分布

東大寺は得点分布を公開しています。

点数が40点刻みなのであまりきれいな形ではありません。

しかし、正規分布のように対称ではなく、少し上にずれた形になっています。

これは塾の公開テストなどの分布でもよく見られます。

原因は上位層の実力が高すぎるからです。

 

灘に合格するレベルの人たちが合格を取りに来たというイメージでいいと思います。

でも、入学すると合格者の半分がいなくなるんです。(特に上の方)

 

だったら、灘残念組は余裕で上位に入れるはず。

そう思っていた人が今、えらい目にあっています。

そういう人が中学受験のときと同じペースで勉強を続けていたらきっと上位をキープ出来ると思いますよ。

 

 

 

知らんけど。

 

 

 

 

 

 

 

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