毎年こういう相談をしてくる人がいます。

「算数の成績だけ上げる方法を教えて欲しい」というものです。

もちろん私が算数・理科を教えているからという理由もあります。

 

そういう人たちの成績表を見せてもらうと、大きく分けて2つのパターンに分類できます。

1.算数の偏差値だけが低い

 これは誰が見ても算数をどうにかしなければならないとわかると思います。

 志望校のレベルに関係なく、やはり科目のバランスが取れていないのは良くありません。

 特に算国の配点が高い学校を目指している場合は算数が足を引っ張ります。

 

2.どの科目もほとんど差がない

 どの科目も差がないのなら問題ないと考える人もいると思います。

 しかし、最難関志望になると必ずしもそうは言っていられません。

 もちろん3科・4科の総合でA判定偏差値に届いていない場合は大問題です。

 実際に入試では算数で差が付きやすいと言われています。

 得点分布を公表している東大寺学園の入試結果などを見てみるとわかると思います。

 算数の平均点が一番低いのですが、得点分布の幅が一番大きいのです。

 つまり、合格する人と不合格になる人で最も差が付きやすい科目と言えるのです。

 また、算数の偏差値と言っても、塾生全員が受験する公開テストなどの問題レベルですから、最難関レベルに対応しているとは言い難いわけですね。

 

で、どうにかしたいということになるわけです。

つまり、「算数の偏差値だけ上げたい」ということです。

 

 

  算数の偏差値だけ上げる方法

 

そんな都合がいい方法があるのかと思うかもしれません。

解釈の方法によってはそれが可能になるかもしれません。

 

つまり、本当に算数の偏差値さえ上がれば、他の教科はどうなってもいいと考えた場合です。

それなら何とかなるかもしれません。

 

方法は至ってシンプルです。

今から1ヶ月くらい算数だけを勉強し続ければいいのです。

 

幸いなことに学校は夏休みです。

ですから1日中算数の勉強をすることができます。

1日12時間勉強するとして、40日あれば480時間、30日しかない人でも360時間勉強できます。

塾の算数を前学年1年分+現学年半年分を総復習するとなると、だいたい100~150時間かかります。

これを2周すると、2周目は少し短くなるので200~250時間で終わります。

 

最難関志望なら特訓講座を受けていると思います。

そういう人はテキストの復習2回を200時間以内で終わらせて、特訓講座を2回復習すると合計で400~500時間くらいくらいで何とかなると思います。

あとはそれを調整して夏休み中に終わらせましょう。

 

それだけ復習すると、個人差はありますが算数の偏差値を5~10ポイントくらい上げられる可能性が出てきます。

算数の偏差値が低い人ほど効果的です。

偏差値が60台を超える人の場合、そこまで効果が出ない可能性があります。

それはテストの平均点や得点分布によります。

 

 

  どうやって時間を作るか

 

それだけやろうと思ったら時間の確保が難しくなります。

遊びに行くとかはもちろん論外です。

とは言っても、うまく調整すれば1日1~2時間くらいはゆっくりできます。

それ以上に遊びたければ睡眠時間を削ればいいのです。

勉強のために睡眠時間を削るのはけっこうみんな嫌がりますが、夜遅くまでゲームをしたりするのは平気なのです。

 

ですが、1日に12時間も勉強するとなると塾に行っている時間はありません。

ということは夏期講習を取らずに、通常授業がある場合はそれを欠席して時間を確保しなければなりません。

受験学年(6年生)でなければ多少無理をすれば塾を休まずに勉強時間を確保することも可能だと思います。

 

さすがに12時間ぶっ通しで勉強するとなると集中力の限界が来るので、3時間×4回とか、4時間×3回に区切って間に適度に休憩を挟んだ方がいいと思います。

テキストが基本・応用・発展(A・B・C)に分かれているなら、午前中の元気な時間帯に発展問題をやって、晩に疲れてきたら基本問題にするといいと思います。

ですから、全範囲を基本だけ先に全部やるというやり方はお勧めできません。

後半が発展だけになるのでものすごくきつくなります。

 

長時間勉強するのであれば、力を入れるべきところと、少し抜けるところを作っておかないと体力・精神力が持たなくなります。

 

 

 

  他の教科はどうするのか

 

塾の授業に行くのなら、最低限宿題くらいはやっておかないとまずいですね。

その分だけ1日あたりの勉強時間は多くなりますが、受験学年でもなければ1日1時間くらいで他教科はギリギリなんとかしましょう。

 

これだけ極端に算数ばかりやっていると、他の教科に影響が出る可能性も考えられます。

とは言え、公開テストの偏差値はそんなに急に下がるものではありません。

 

仮に算数以外の国語、理科、社会の偏差値が平均1ポイントずつ下がっても、算数が5ポイント上がればトータルで見た場合に成績アップとなります。

算数が上がった分だけ他教科が下がって、トータルで見たら変わらないということもあるかもしれません。

ですが、それは大成功なのです。

 

入試で考えた場合、同じ偏差値(3科・4科)を取っている人たちでも、算数単体の偏差値の差が合否にも影響してきます。

ということは、同じ偏差値でもあえてバランスを崩して算数を強化した方が強くなる可能性があるのです。

 

 

国語、理科、社会をあえて崖っぷちに配置し(背水の陣)、その間に算数(本陣)が手薄になった敵の本拠地を攻撃するという作戦です。

国語、理科、社会も勉強時間が少ないからといって成績が下がるのを黙って見ているわけにはいきませんから、テストのときには死に物狂いで戦って、あわよくば善戦してくれればいいということです。

これが本当の「背水の陣」ですね。

 

 

ただし、社会や理科の暗記分野は1ヶ月も何もせずにいると成績が下がります。

ですから、テストが近づいたら最低限の復習はした方がいいかと思います。

元々そんなにしていないという人は特に影響がないので気にしなくてもいいです。

国語は頑張っても頑張らなくてもそんなに成績が変動しない科目ですから、1ヶ月手を抜いたからといって大きく変わるものではないと思います。

それよりも出題される文章が物語文なのか説明文なのか、あるいはその内容によって成績が上下する可能性の方が高い場合もあります。

そういう人はむしろ気にしなくていいと思います。

 

 

これで算数の成績が上がって安定してきたら、次は違う教科を徹底的に対策していけば数か月後にはどの科目もそれなりに上がってくるはずです。

問題は夏休みが終わった後の勉強時間の確保ですね。

だからこそ最初に算数をやってしまうといいと思います。

 

次は理科か社会ですね。

分野ごとに短期間に分けてやっていけば取り組みやすいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局のところ、理由や方法はどうあれ勉強時間を増やすことが成績アップにつながるということです。

多少の犠牲を伴うことで、より危機意識が高まれば効果が出やすくなるかと思います。

 

 


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