算数が得意だけど国語が苦手という人と、国語が得意だけど算数が苦手という人がいます。

 

前者は「理系タイプ」などと言われることが多く、男子にわりとよく見られます。

後者は「文系タイプ」などと言われることが多く、女子にわりとよく見られます。

 

理系タイプは算数と理科(物理・化学分野)が得意で、国語、社会、理科(生物・地学)の暗記が苦手だったりします。

文系タイプは国語、社会、理科(生物・地学)が得意で、算数と理科(物理・化学分野)の計算が苦手だったりします。

 

誰にでも多少の得意不得意はありますから、科目の偏差値で見て5ポイント以内の差ならそこまで深刻に悩む必要はありません。

ですが、科目によって10ポイントくらい開きがあったりするとさすがに問題です。

 

 

 

  理系と文系

ですが理系、文系に分かれるのは高校内容からです。

理系と文系で選択科目が変わってくるので、学校も理系と文系でコースが分かれてきたりします。

 

でも、ちょっと冷静に考えてみてください。

 

あなたが目指しているのは、国公立理系ですか?それとも私立理系ですか?

あるいは、国公立文系ですか?それとも私立文系ですか?

 

それをよく考えておかないといずれ苦労することになります。

 

 

例えば、京都大学を目指す場合を考えてみます。

 

理系の場合、

 

理学部

〇共通テスト

国語 50点

社会(地理・歴史・公民から1科目) 25点

数学ⅠAⅡB 50点

理科(物理・化学・生物・地学から2科目) 50点

外国語(英語) 50点

 合計 225点

〇二次試験

国語総合・現代文B・古典B 150点

数学I・数学II・数学III・数学A・数学B 300点

物理・化学・生物・地学から2科目 300点

英語 225点

 二次合計 975点

 

工学部

〇共通テスト

国語 50点

社会(地理・歴史・公民から1科目) 100点

数学ⅠAⅡB ※

理科(物理・化学・生物・地学から2科目) ※ 

外国語(英・独・仏・中・韓から1科目) 50点

 合計 200点

 

〇二次試験

国語総合・現代文B・古典B 100点

数学I・数学II・数学III・数学A・数学B 250点

物理・化学 250点

英語 200点

 二次合計 800点

 

医学部

〇共通テスト

国語 50点

社会(地理・歴史・公民から1科目) 50点

数学ⅠAⅡB 50点

理科(物理・化学・生物・地学から2科目) 50点  医学部は物・化・生から2科目

外国語(英・独・仏・中・韓から1科目) 50点

 合計 250点

〇二次試験

国語総合・現代文B・古典B 150点

数学I・数学II・数学III・数学A・数学B 250点

物理・化学・生物・地学から2科目 300点

英語 300点

 二次合計 1000点

 

文系の場合、

 

文学部

〇共通テスト

国語 50点

社会(地理・歴史・公民から2科目) 50点

数学ⅠAⅡB 50点

理科(基礎物理・基礎化学・基礎生物・基礎地学から2科目) 50点

外国語(英・独・仏・中・韓から1科目) 50点

 合計 250点

〇二次試験

国語総合・現代文B・古典B 150点

世界史B・日本史B・地理Bから1科目 100点

数学I・数学II・数学A・数学B 100点

外国語(英・独・仏・中から1科目) 150点

 二次合計 500点

 

法学部

〇共通テスト

国語 200点

社会(地理・歴史・公民から2科目) 200点

数学ⅠAⅡB 200点

理科(基礎物理・基礎化学・基礎生物・基礎地学から2科目) 100点

外国語(英・独・仏・中・韓から1科目) 200点

 合計 900点満点を270点満点に換算

〇二次試験

国語総合・現代文B・古典B 150点

世界史B・日本史B・地理Bから1科目 100点

数学I・数学II・数学A・数学B 150点

外国語(英・独・仏・中から1科目) 150点

 二次合計 550点

 

上記以外の学部は自分で検索してください。

 

 

つまり、国立理系および国立文系を目指す場合は5教科必要になるということです。

で、理学部ならトータルで6割、医学部なら7割取らないと合格できません。

法学部、文学部でも合格最低点は6割を超えます。

 

ということは、

算数が得意で国語が苦手な人がそのまま進むと国立理系は難しいということです。

となると、「私立理系タイプ」ですね。

 

反対に、

国語が得意で算数が苦手な人がそのまま進むと国立文系は難しいということです。

つまり、「私立文系タイプ」ということになります。

 

ちなみに偏差値でみると、文学部や法学部の方が理学部や工学部より高く見えることがあります。

ですが、理系と文系で受けている模試の種類や受験科目が異なるので、文系の偏差値と理系の偏差値をそのままの数値で比較することはできません。

実際、同じ偏差値なら理系>>文系です。

 

医学部を目指している人は、国語・社会が文系より出来ないと難しいと思います。

医歯薬以外の理系学部でも国語・社会が文系並みに出来ないと厳しいですね。

 

ですから、中学受験の段階で国語が苦手、算数が苦手とか言っていると、もれなく私立型になります。

それでも5教科を勉強していれば地方国公立なら可能性があります。

 

 

  算数の学力と国語の学力の関係

文科省の全国学力調査の結果を見ると、算数と国語の成績には正の相関関係が見られます。

平成30年度のデータによれば、国語Aと算数Aの相関係数は0.623です。(相関係数は1が最高です。)

 

塾のテストでもだいたい似たような結果になります。

学力が上位の子は算数も国語も出来て、下位の子はどちらも悪いのです。

中間層だけを見ると、算数が優位の子や国語が優位の子が目立ってきます。

 

塾のクラスも2科目~3科目の合計点で分けるので、中間層に算国の偏りが大きい子が集まります。

上位層はだいたい最難関校に合格し、その半数以上は国公立に進学します。

中間層(偏差値50前後)あたりだと私立大学が多くなります。

 

近畿圏の中学受験層はどちらかというと理系が多く、特に医学部志望の割合が首都圏に比べると高いと思われます。

国立文系からの就職先が少ないというのもあるのかもしれません。

 

ここで考えて欲しいのは、算国の学力差が大きいのは生まれつきのタイプではなく、勉強量の差が最も大きな要因になっているということです。

算数が得意な子は算数をたくさん勉強する傾向にあり、苦手な子は勉強量が少なくなる傾向があります。

国語も同様です。

限られた時間の中でどちらも勉強しようとすると、一方の科目にだけ偏ってしまうのが学力差の原因だと思われます。

勉強量の多い上位層は苦手科目にも十分な勉強時間を割り当てているので、苦手だと感じつつもそれなりに偏差値は取っているという感じですね。

ただし、国語は算数とは平均点や標準偏差の出方が異なるので、算数に比べて高い偏差値が出にくいことが多いです。

算数のトップレベルの子が偏差値70以上出しているのに対して、国語のトップレベルの子は偏差値60台後半しか出なかったりします。

上位は算数、国語ともに同じ順位であっても、算数の方が偏差値が高く出てしまうことが多いのです。

偏差値だけを見ると、国語が悪く見えてしまうことがあるのです。

 

男子と女子の差はどうしても出てきます。

小学校高学年の女子に比べて男子はすごく幼いのです。

ですから、男子校、女子校、共学校のうち男女で募集枠がある学校を受験する人は、全体順位ではなく性別順位を見た方がいいかと思います。

 

 

 

 

  まとめ

 

算数が得意な子は、同じくらい国語に力を入れたら国語でも同じくらいの学力になる可能性が高い。

国語が得意な子は、同じくらい算数に力を入れたら算数でも同じくらいの学力になる可能性が高い。

 

それがうまく出来るようになると、最難関レべル⇒国立タイプになれます。

 

勉強時間(科目別の時間の割り当て)の見直しをしてみましょう。

単純に宿題量だけで時間を配分している人が多いと思います。

その結果が今の成績です。

偏差値の高い科目の勉強時間を少し減らして、偏差値の低い科目に割り当てましょう。

偏差値が高い科目ほど掛けた時間に対して成績が上がりにくいのです。

反対に苦手な科目ほどまだ伸びる要素は多いはずです。

仮に得意科目が1ポイント下がったとしても、苦手科目が2ポイント上がればトータルで見た場合に有利になります。

どれくらいのバランスがいいのかは個人差があるので、いろいろ試してみるしかありません。

塾で言われた通りの時間配分で勉強していて成績がアンバランスな人はその辺の調整が必要だと思います。

 

 

得意とか苦手というのは個人の感想です。

灘に合格する子の中にも国語がすごく苦手という子がいますが、それでも偏差値で見たら65を切ったことがなかったりします。

国語の偏差値が60で「国語が得意」と言っている子と比較しても全く意味がないことはわかると思います。

 

国語、あるいは算数が嫌いで、ものすごく苦手でも、せめて志望校のA判定偏差値を超えるくらいの成績を取れるようになりましょう。

わざわざ好きになる必要も、得意になる必要もありません。

 

それが出来ないと難関校⇒私立大学(地方国公立)になる可能性が高くなります。

最初から私立大学を狙うのなら、中学に入ってから英語を頑張りましょう。

英語が出来ない人は理系にも文系にも行けません。