「明日から本気出す」
そんなセリフをよく聞きます。
もちろんみなさんもそんな言葉を本気で信じているわけはないと思います。
「行けたら行く」と同じくらいの信頼度だという認識で間違いないと思います。
ですが、真剣な目で語る子どもを見ているとなんだか本当にやる気を出しているように見えるのです。
これはひょっとして、ついにエンジンが掛ったのかな?なんて思ったら次の日にはいつもの姿に戻っていたりします。
むしろ「本気を出したら負け」みたいな感じです。
どうしてそのようなことが起きるのか?
つまり、どうして本気を出さないのかではなく、なぜそんな戯言を言うのかという点について考えてみましょう。
きっかけ
塾のイベントはしばしば「明日から本気を出す」きっかけになります。
特に男子最難関向けのイベントや決起集会のようなイベントですね。
塾に長時間拘束され、ひたすら講義とテストを受け、説教を聞き、合格発表やら合格宣言なんかをするとなぜかみんなハイテンションになってきます。
(俗にいう洗脳ですね。)
そのテンションのまま家に帰ると、猛勉強しようという意識になっていたりするわけです。
ところが帰宅がけっこう遅かったりすると、「今日はもう疲れているだろうからさっさと寝なさい」となるわけです。
「じゃあ、明日から本気出す」
家に帰ってから時間がある場合はそこから勉強を始めます。
始めは調子よくやっていますが、さすがに1日塾でやってきた疲れがたまっています。
やがて力尽きてくるので、あとは明日にしようということになります。
「よし、明日から本気出す」
………
翌日には洗脳から覚めていつもの姿に戻っているのです。
ハイテンション
どうやら”本気が出る”のはハイテンションのときだけのようです。
※ ハイテンション=調子に乗っている状態
そして、一晩寝るとテンションは元通りです。
朝が苦手な人の寝起きのテンションは最悪です。
ということは逆に考えて、ハイテンションにしてやれば本気を出そうという気持ちになるのかもしれません。
塾の受験学年向けのイベントは生徒をやる気にさせることを目的の一つとしています。
それを金儲けだと批判する人もいますが、そんなことを子どもの前で言うと子どものやる気は一気に下がるので、子どもに聞こえないところで言ってください。
講師も普段の授業より大声で授業をしたり、話を少し大げさにしたり、講師もテンション高めで授業に臨みます。
ときに笑いをとり、ときに夢を語りますが、プレッシャーもかなりかけていきます。
そんな緊張感がピークに達すると、子どものやる気もピークに達するのです。
明らかに普段の授業より疲れるので、生徒をやる気にさせるためにはかなりのエネルギーが必要なのだと思います。
残念ながらそのやる気は1日しか持ちません。
もちろん寝たらリセットされますし、疲れ切ったらテンションが下がります。
ということは、塾のイベントに頼らず、常にハイテンションに持っていくための工夫が必要だということかもしれません。
ぜひみなさん頑張っていただきたいです。
テンションを上げる工夫
身近な環境から変えていくのも一つの方法です。
壁やドアに志望校名を書いた紙を張るとか、学校グッズ(シャーペン、消しゴムなど)を持ち歩くとか、鉢巻をするとか。
「勉強しなさい」と頭ごなしに叱るよりも、どうやって志望校に合格出来るか、今何をするべきかを問いかけ、なるべく自発的に勉強する気になってくれる方向で誘導してやるのがいいかもしれません。
催眠術なんかと一緒で、一度ハイテンションになったことがある人は比較的テンションを上げやすい傾向にあると思います。
親も一緒にテンションを上げていくといいかもしれません。
ただし、テンションが高いとやたら物事をポジティヴに考えすぎる傾向があります。
全く根拠のない自信を持つのはむしろ危険なので注意しましょう。
入試直前
小6は冬休みに入ると塾の特訓が始まります。
年末年始を除いてほぼ毎日塾があります。
特に最難関コースになると年末年始もなく、朝から晩までになるかと思います。
近畿圏は入試が早いので、どうしてもこの時期が重要になります。
で、朝から晩まで塾にいると、みんな異常なテンションになります。
多分家に帰るころには疲れてヘロヘロになっていると思います。
その代わり塾でガッツリ勉強してくるわけです。
まだやる気が全然出ない下位クラス帯でも、冬休みはおそらく”人生で最も本気を出して勉強した期間”になると思います。
この期間中にどれだけ頑張っているかを見ていると、この先6年間の過ごし方が何となく見えてきます。
目標は夜に立てない方がいい
塾通いが長いと、夜になるとわりとテンションが上がってくるようになってきます。
しかし、そんなテンションが高い状態で学習計画を立てない方がいいと思います。
調子に乗って、「明日はこれ全部仕上げる」なんて計画を立てると、まずうまくいきません。
次の朝になって、昨日立てた目標を見た瞬間「無茶や!こんなん出来るか!」ってなるのです。
「明日からダイエットのために毎日5km走る」なんていうのが一番挫折しやすいです。
自分の体力もわからず、翌日の筋肉痛とかも考えず、無謀な計画を立ててしまいがちです。
まずは昨日までの勉強量を考えて、そこから何分増やせるか、何問増やせるか考えていくといいと思います。
なるべく毎日継続できるペースで、そこから毎日少しずつペースを上げていくのが継続するコツです。
ガチ勢
勉強ガチ勢は塾の模試やイベントの終わった後、家に帰ってから猛勉強をします。
テンションが上がっているうちに一気にやってしまうのです。
調子がいいときは多少夜更かししても、気が済むまで勉強を続けます。
逆に疲れて調子が出ないときはさっさとやめて寝てしまうこともあります。
自分のやる気の波をわかっているのでしょう。
調子の悪いときにダラダラ続ける人がギャンブルでも一番負けます。
そして、自分のテンションをある程度コントロール出来るという人が多いですね。
短期集中型と長期継続型があると思います。
長期継続型はペースをきっちり守って無理をしない、短期集中型はここぞというときには無理をしてでも仕上げる、といったイメージです。
どっちがいいかはわかりませんが、性格的なものが大きいと思うので、自分に合った方法で結果が出ていればそれでいいと思います。
ガチ勢にとって「明日から本気出す」はネタですね。
「今出せよ」というツッコミが必ず入ります。
本気を出すとどうなる?
「いつか本気を出してくれる」「そのうちエンジンが掛る」と信じている人もいるかもしれません。
本当にエンジンがついているのかどうかしりませんが、入試が近づけばみんな本気にはなります。
もし本気を出すとどうなるのでしょうか?
何かすごい力が出てくると妄想している人もいるかもしれませんが、これといって目立った変化はありません。
強いて言うなら、若干集中力が持続するようになるくらいでしょうか。
それでも集中力出来ないよりは断然いいのですが、あまり期待しすぎてはいけません。
本気を出したからといって、今まで出来なかったことが急に出来るようになるということはありません。
本気の度合いを見るには、1日の総勉強時間(勉強量)を見るのがいいと思います。
以前よりも増えていたら本気(やる気)が出ているということです。
学力は勉強量に比例して増えていきます。
しかし、今日10時間勉強したとしても、今までの総勉強時間が10時間増えるだけですから、それほど大きな変化はないと思ってください。
ですが、勉強時間が短かった人ほど学力向上の割合が大きくなります。
下位クラス帯はこれからがチャンスタイムですね。
本気を出すとテンションが高くなるので、子どもの口数が増えてやかましくなります。
それをうまく勉強に向けてやるといいと思います。
重要なお知らせ
今回の記事を読んで、「明日から本気出してみよう」と思った方にお知らせです。
明日になるとその気持ちはリセットされて消えてしまいます。
そういうときは、明日また読み直してみるといいかもしれません。
やる気になったきっかけを思い出せば再びやる気が出てくるかもしれません。
知らんけど。
入塾相談受付中です。
6年生は最後の追い込み、5年生以下は来年度に向けた準備を。
やる気があるうちにメッセージください。
最後の追い込み 近畿の中学入試(標準編)
