毎月のことながら、テスト結果が発表になると一部の人たちがパニックに陥ります。
きっと急に成績が下がったのでしょう。
例えば、一問あたりの配点の高い算数で2~3問ミスをすると大変なことになります。
理科、社会でも苦手な範囲から出題されると大問をまるごと落としたりすることがあります。
100点満点のテストで10点落とすと、偏差値はだいたい5ポイントくらい下がります。
3科、4科の総合で考えた場合、トータル10点のマイナスで偏差値は2ポイントくらい下がります。
受験学年はもちろんのこと、5年生以下でも受講資格とかクラス替えがかかっている人にとっては大打撃です。
でも、長い目で見ればその程度なら誤差の範囲内です。
受験学年ならもう1回、最後の公開テストが12月にありますから、そこで挽回しましょう。
どうしても心配なら塾の先生に相談するといいと思います。
ところが、中には自力でどうにかしようと考える保護者もいるのです。
それがしばしばトラブルを巻き起こします。
お父さん登場の巻
一番最悪なのは、今まで受験のことはお母さんにまかせっきりだったのに、この期に及んで突然やる気を出してくるお父さんです。
中学受験を考えている家庭のお父さんはそれなりに稼ぎがあると思います。
つまり、仕事はよくできるということですね。
で、そういう男性にありがちな考え方というのがあります。
「努力で何とかなる」というものです。
多分、今までそうやって困難を努力で乗り越えてきたのだと思います。
しかし、中学受験に関しては素人という人が多いと思います。
「受験なんて合格か不合格の2つに一つだから、確率は50%だ!」
「倍率が2倍なのだから、隣の席のやつに勝てれば合格だ!」
「志望校1本に絞って背水の陣だ!」
「自分で考える力を身につけろ!」
「丸暗記はよくない!」
と無茶苦茶な理屈を持ち出してきます。
※ ちなみに合格可能性が50%だとC判定になってしまいます。
挙句の果てに、「それなら公立でいい!」とか言い出すともう絶望的な状況に陥ります。
そんなことを言いだすのにはそれなりに理由があります。
家の中でお母さんと子どもが毎日バトルを繰り返していると、それを見かねて立ちあがります。
「鬼滅の刃」(きめつのやいば)ではありませんが、鬼と化したお母さんを人間に戻すために戦おうとするのです。
ですがそんな簡単にどうにかなるくらいなら誰も苦労はしません。
「めっきの刃」ではすぐにボロが出てしまいます。
一歩間違うと夫婦喧嘩にまで発展し、最後は祖父母まで巻き込んで「全滅の刃」です。
刃どころか、本当に「やばい」です。
自分でどうにかする
いろいろと怪しげな方法を考え出す人もいます。
「家にこもって特訓だ!」とたくさん買い込んできた謎の問題集を自分で解こうとして挫折する人、
我が子の偏差値推移を株価チャートにして移動平均線をみながらトレンドを読む人、
赤本の出題分野分析表を元に入試の出題予想を始める人、
過去に間違えた問題をすべてパソコンに取り込んで問題集を自作する人、
算数の文章題をすべて方程式で解いて子どもに教えようとする人、
いろいろな人を見てきました。
もし、そういうことを考えている人がいたら、何かを始める前にちょっとこの写真を見てください。
① スペイン北部パレンシア(PALENCIA)の銀行で修復作業が進められていた1923年製作の彫像
右が修復前、左が修復後です。
② スペイン北東部の19世紀の壁画(キリスト像)
80歳のおばあさんが自力で修復した結果が右です。
あまりに有名になったため観光客が殺到し、グッズまで作られたそうです。
③ スペインのコレクターが所蔵していたバロック時代の画家バルトロメ・エステバン・ムリーリョの作品の複製画
④ スペイン北部の小さな村の教会にある15世紀のマリア像
素人がうかつに手を出すと取り返しのつかないことになりかねないという教訓です。
(スペインの場合はもはや文化と呼んでもいいかもしれない。)
塾で相談する
塾で相談するというのが一番無難ではないかと思います。
ですが、1回相談したくらいで簡単にどうにかなるわけではありません。
まずは勉強のやり方をしっかり教えてもらいましょう。
そして、その通りにやってみて、結果を持ってもう一度相談に行きます。
次はどうしたらいいかをまた相談するのです。
そうやって様子を見ながら、結果が出なければやり方を変えたり、教え方を変えたり、回数をふやしてみたりといろいろ探りながらやっていくのです。
毎回、授業の前後にちょっとずつでも見てもらって、アドバイスをもらい続ければ徐々に変わってくると思います。
親が鬼と化すよりもよっぽど効果的です。
どうしても親が自分で教えたいというのなら、どのようにやらせるのがいいか塾で相談してみるといいと思います。
塾講師ですら、うかつに担当教科以外の指導なんかはしたりしないものです。
教育相談等でどうしてもそれが必要な場合は必ず事前にその教科の先生に相談しているのです。
マンガみたいな結果になってしまったら一大事です。





