■F-111が好きだった。
遙か昔、買って貰ったLEVELの1/72が、主翼左右連動、コックピットカプセル分離、
前輪・主脚共に着陸状態も収容状態も自由とギミック満載で、それまで外形が本物
と似ているだけで喜んでいた幼児には衝撃だった。
長じて、空海共通化(自動車屋の経理なんかに任せるなよ!)の犠牲になったこと
や、それでも優れた素性が艦隊防空->戦略爆撃->電子戦と異なる任務に適応したこ
と、なにより、夜間や悪天候下に敵地深く単機進入し精密爆撃を行う、というその
任務の漢らしさ(健さんの殴り込みですな)を好む。
彼を教訓に生まれたいわば弟分のF-14は「トップガン」でスターになった。空力的
に洗練され、進歩した電子機器で早期警戒機や他機と連携を取りながら任務をこな
すそつのない弟を認めないではない。けれども、欠点も多いが個性豊かな「兄」に
何故か心惹かれる。
■ARII(旧オオタキ)1/144 F-111
久しぶりに立ち寄った模型屋で、これを見つけた。主翼の連動も降着装置の可動も
無いが、飛行機好きの愚息の為にと言い訳しつつ作ることにした。
■製作の方針
・子供が遊ぶモノなのでディテールより頑丈さを重視(まあ、考証もディテールア
ップも能力的に無理だが)
・主翼可動、LEDでアフターバーナ再現等、「遊べる」要素を盛り込む
・飛行機は飛行状態こそが美しいし本来の姿と思うので、降着装置はカット。まあ
余程頑丈に作らないと一瞬で破壊されちまうからね。
■電飾と内部構造
・黄色LEDを排気口奥に付けて、LR-54x2で駆動。
・主脚ドア兼エアブレーキの内側にタクトスイッチを付ける。エアブレーキを押
すとアフターバーナが点灯する仕掛け。
・電池交換が出来るように、機体は上下分割可とする。
機体下部に3mm厚アクリル板を2箇所接着し、機体上部は3本のM1.4ビスで固定。
機体の強度アップになったようで、破壊神の酷使に耐えているのは思わぬ成果
ではあった。
■主翼連動
・実は始めは主翼連動は考えていなかった。電飾関係を先に組み込んでしまってか
ら「やっぱり左右連動したいな」と思い、ネットで作例や製品例を調べみたが、
電飾関係の部品とアクリルの隔壁(?)が邪魔で上手く行かない。
なんとか連動はするが、連動精度等に悔いが残る結果となった。
■「爆弾投下~」
・F-111は可変翼なので、主翼下パイロンは主翼の角度に連動して角度を変え、常に
機体軸線と平行にならなければならない。(これが面倒なんで、弟分のF-14は全て
機体側に兵装を付けるようにしたのかも)
・キットには主翼下パイロンに接着する予備燃料タンクが2本付いていたが、当然
角度可変など出来るわけが無く、全開に合わせても全閉に合わせても、主翼の角度
を変化させれば、ハの字になったり逆ハの字になったりでみっともないことこの上
ない。
・これを解決するには、パイロンを一軸で取付け、主翼に対して回転するようにする
必要がある。
・子供が遊ぶことを考えると、柔な軸では燃料タンクと一体化したパイロンは簡単に
毟り取られてしまうのは確実だが、実測3mm弱のキットの主翼への取付に充分は強度
達成は困難であろう。
・苦肉の策として「パイロンと燃料タンクが固定されていなければ、ここに無理な力
が加わっても、両者が分離し、パイロンと主翼の取付部は無事であろう」と思い付
き、燃料タンクとパイロンを分離可能とすることにした。
・燃料タンクとパイロンの接合については、最近進歩が著しいガンプラ等の可動部分
を担う「ポリキャップ」素材を考えた。
然しながら、何分未経験の素材であるし、何より固定力が長期に安定するか不安で
あったので、古式ゆかしく「磁石」に頼ることにした。
・パイロン:軸受となる内径0.8、外径1.4mmの真鍮パイプを中心に、1.5mm厚鉄板を
前後に配置してハンダ付け、その後ヤスリで整形。真鍮パイプは1mmの
ドリルで穴を広げた。
タンク :パイロンとの接触部を長方形に開口。開口に合わせた凸形状のアクリル
板(2mm厚)を接着後、凸の両肩部分に2.0x2.5x1.7mmの小型磁石を接着。
玩具ということで、通常爆弾風の塗装を施した。
主翼取付:内径0.8、外径1.4mmの真鍮パイプにM1.0のタップでネジを切り、主翼厚
より少し薄くカット。オリジナルの主翼取付穴をガイドに穴を広げ、
エポキシで接着。
硬化及び塗装後、パイロンをM1.0x5mmネジで取付。
・主翼角度とパイロン角度との連動については、構想はしたが加工精度と強度に自信
が持てなかったので今回は見送った。
■次回予告
F-111と同シリーズの、RA-5Cビジランティを予定。