本日の外来語(No.28:メゾピアノ[伊]は本来『やや弱く』ではなかった) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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<本記事を引用された場合、その旨を御連絡頂けると有り難いです。>

本日の(おそらく)1度目の更新は軽めの話題を。


本日の外来語は「メゾピアノ(mezzo piano)」。mezzoは「メゾ」ではなく「メッツォ」の方が正しい発音です。


8/10「アンコール」http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10614998194.html 以来の音楽に関する話題ですが、今回は少々体験談に基づいた記述を。


この「メゾピアノ」、私が鍵盤楽器を習っていた時も、そして中高の音楽の授業に至るまでずっと「やや弱く」と教え続けられた音楽専門用語です。同様に、「メゾフォルテ」は「やや強く」という事でした。


ところが”とある”南欧料理店(これがどの店か分かるかもしれませんね)で置いて下さる「水容器」にこう書かれていることを発見。3年ほど前の夏でした。


"mezzo litro"


ここでlitroは明らかにリットルのイタリア語表記。そして、残るmezzoは容器のサイズから「半分」という意味だと分かりました。"mezzo litro"は「リットル(500ミリリットル)」という訳です。


待てよ・・・それではメゾピアノ(mezzo piano)は「半分弱く」ではないのか?


実はその通りで、mezzo pianoは「強弱の中位」と弱い(piano)との「中間」という訳です。

mezzo forteも、「やや強く」というよりは「強弱の中位」と強い(forte)との「中間となります。


やや余談ですが、ピアノ(弱い)とフォルテ(強い)の「両方」が表現できる鍵盤楽器がピアノ・・・正式にはピアノフォルテ(pianoforte)http://ameblo.jp/prof-hiroyuki/entry-10536026692.html でしたね。


我々日本人にとっては「専門用語」であっても、イタリアでは「日常語」・・・これも、その事を痛感した一件でした。