本日の楽器(第3回:サンポーニャ[スペイン語]はアンデス楽器) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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<本記事を引用された場合、その旨を御連絡頂けると有り難いです。>

本日の楽器はサンポーニャ、アンデス楽器ですので、表記zampon~aはスペイン語です。


なお、「ザンポーニャ」とは読みません!スペイン語には濁る[z]の音が有りませんので注意する必要はありますね。例えばスペイン語圏Venezuelaは「ベネズエラ」ではなくて「ベネス』エラ」が現地では正しいという事になります。



では、本題に入ります。このサンポーニャ、葦の管を吹いて音を出す管楽器の一種です。そして今回はネット画像ではなく、我が家に小型のものがあるのでそれを。



prof_hiroyukiの語学・歴史談義-サンポーニャ

これはおもちゃに近いのですが、本格的なものも一つの管からは一つの音階しか出ません。音域の広い楽器を演奏しようとするとどうしても横に長くなってしまいますので、本来は「ドミソ・・・」と「レファラ・・・」2つの楽器を2人で分担して演奏する奏法「コンテスタードContestado」がおこなわれていました。


Contestadoは、最後が-adoで終わっているので過去分詞。不定形(原形)はcontestarでしたね。意味は「返答する」です。


(スペイン語の過去分詞については、「本来の外国語No.3『テヌート[伊]と過去分詞』を御覧下さい。ここをクリック
)



現在は2つを重ねて一人で演奏する事の方が多く、実際に出席した演奏会ではこちらの方でした。通常の構成は、


  • 上段7本(D・F♯・A・C・E・G・B)
  • 下段6本(E・G・B・D・F♯・A)

    この様に、音階はDEF#GABCDEF#GABという様に交互になっています。


    余り好きではないのですが、固定ドで表現すると「レミファ#ソラシドレミファ#ソラシ」です。最低音用のものは1mも有ってそれも吹かせてもらいましたが、肺活量が足りない様な感じでした。

    普通の人は、すぐには良い音が出ないそうです。どんな楽器もそうですが、やはり練習が必要なのですね。


  • 参考文献:新井純他17名著,「最新音楽用語事典」,株式会社リットーミュージック,1993.