『フランス語の比較表現は、英語よりも易しい。』
・・・これは本当です。では、英語ではどのように大変だったのでしょうか?
まずは英語の比較級・最上級の作り方を見てみます:
(1)形容詞(原級)の語尾に-er, -estを付ける
(2)形容詞(原級)の前にmore, mostを置く。即ち2語で比較級・最上級と同等の表現をする。
という様に、作り方に2パターンが有ります。
ところが、フランス語では上記(2)の表現だけで済みます(例外も、bon-meilleure, bien-mieux-lemieux以外は考える必要なし)。即ち、フランス語の方が簡単であるといえます。
さて、英語において上記(1)(2)の区別はどう付けますか?
・・・以前のアクセント規則においては、英語のそれは「とても覚えられるものではない!」という話をしました。(スペイン語は簡単に規則を覚えられ、フランス語は覚えるまでもないという話も致しました)
英語における今回のルールは覚えられなくは有りません:
高校受験の際に或る方に指南頂いたものですが、一応オリジナルです。
<形容詞(原級)の前にmore, mostを置く形容詞は以下の通りである。>
(1)3音節以上の語
beautiful→more,most beautiful
(2)2音節以下の語において、次の語尾で終わる語
a) -ive e.g. active →more,most active
b) -ing e.g. charming →more,most charming
c) -ish e.g. boyish → more,most boyish
d) -ed e.g. learned →more,most learned
e) 形容詞+ly e.g. slowly →more,most slowly
但し、-lyは「形容詞+ly」の場合です。(上のslowlyはslow+lyですよね!)
例えばearlyの場合は形容詞にlyが付いた訳ではないので
early-earlier-earliestとなります。
くどいようですが、earlyの場合は①子音字+yの組み合わせなので、yがiに変化します・・・
その他には
②「最後がeで終わっている場合はr,stのみを付ける」
③「アクセントのある短母音+子音字で終わっている場合は子音字を重ねてer,estを付ける
e.g. hot-hotter-hottest」
というルールも有りましたよね!まあこれ以上は有りませんが・・・
とにかく、英語の比較・最上級の作り方・・・覚えられなくは無いのですが、覚えるのはとても辛い!もしも英語が第2以下の外国語であって、大学入学以降にこれらを覚えるとなると、とても大変そうですね!
次回の『フランス語比較構文』の話にはこの様な煩雑なルールは有りませんので!(つづく)