プロケア通信 -23ページ目

ザクロ

○ザクロ


 ザクロ(石榴)はイラン、アフガニスタン近辺を原産地とするザクロ科の果樹で、球状の果皮が熟して不規則に割れると中の赤い種子が現れ、甘酸っぱいその実が食用となるが、漢方ではその果皮を石榴皮、または石榴殻と呼び、収斂、整腸、止血、駆虫薬とし、また口内炎や扁桃腺炎などにも用いてきた。花(石榴花)も止血の目的で、外傷や鼻血、月経不順などに使われる。ヨーロッパでは新鮮な樹皮や根の皮を煎じて条虫の駆虫薬とする民間療法があり、有効成分としてイソペレチエリンなどのアルカロイドやタンニンが見出されている。果実を絞った汁は、民間では口臭の除去や酔い醒ましなどにも用いられてきた。


 最近、このザクロが女性のための健康食品としてブームになっている。人気の秘密は、この果実に含まれる女性ホルモン様物質エストロゲンにある。エストロゲンは、女性の更年期障害と深く関わるホルモンで、若い内は体内で合成できるが、歳をとるに従って分泌量が次第に減少していく。その結果、のぼせ、ほてり、動悸、イライラ、頭痛、不眠といった更年期障害を引き起こすが、これらの症状はエストロゲンを補充することで改善される。また、女性に多い骨粗鬆症もエストロゲンの減少と関連があることがわかっている。


 天然の物質で女性ホルモン様作用を示すものには大豆イソフラボンがあるが、ザクロのエストロゲンは人のエストロゲンと化学構造が同じということで注目を集めた。含有量も高く、ザクロの種子には100g中17mgと、同じエストロゲンを含むナツメヤシの0.4mgに比べても格段に多い。エストロゲンは女性特有の症状だけ出なく、悪玉コレステロールを抑えたり、血管拡張作用によって動脈硬化を防ぐ働きもあり、男性にとっても効果が期待できる。


 最近では生のザクロも入手しやすくなっているが、健康食品として売られているのはジュースやゼリーなどである。ザクロ入りヨーグルト、ザクロ酒、食品以外ではザクロを使った育毛剤やシャンプーと、新たなザクロ商品も登場している。


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ハブ茶(エビスグサ)

○ハブ茶(エビスグサ)


 ハブ茶はエビスグサ(夷草)を原料とする健康茶である。エビスグサは北米原産のマメ科の一年草で、別名決明、ロッカクソウともいう。長さ15~20cmの豆果一つから30粒あまりの小豆大の種子が採れるが、これを漢方では決明子と呼び、種々の眼病、習慣性便秘、高血圧、肝炎、脚気、浮腫などに用いる。わが国ではこれを麦茶のように焙じてハブ茶(波布茶)といい、健康増進と強壮、肝臓と腎臓を強くするとして愛飲するが、マムシ毒にも効くといわれ、これがハブ茶の名の由来である。


 わが国へは17世紀に中国から渡来したといわれ、葉を決明葉と呼んで瀉下剤であるセンナの代用にしてこともあるが、それほどの作用がない。もうひとつ紛らわしいことに、同じマメ科の一年草にハブソウ(波布草)という類縁種があり、中国ではこれを地上部全草を望江南、種子を望江南子と呼んで、煎じて健胃・整腸、解毒などに用いる。


 さて、ハブ茶の効用について中国の古い漢方書では「エビスグサの種子(決明子)を煎じて飲めば、腎臓を強化する」と記し、「その葉を菜にして食べれば、五臓を律し目を明らかにする」など、さまざまな効能があるとしている。


 近年のその薬効成分も徐々に科学的に解明されるようになってきたが、その一つに、アントラキノン誘導体という有効成分がある。これは緩下、強壮、利尿などの薬効のほか、高血圧、胃弱などにも有効であることが知られている。


 一方、臨床的な研究も行われ、ハブ茶の具体的な効能も次のように判明してきている。


 1,便秘を治す。アントラキノン誘導体の緩下作用によると見られ、ハブ茶にハチミツを加えると、一層効果的である。また、決明子に大黄を混ぜて煎じた汁も便秘に効く。2,胃腸病が治る。胃腸が弱くて煎じて痩せている人は、ハブ茶を飲むとよい。また、決明子20gにキハダ(黄柏)1gを混ぜた煎じ汁は胃弱に効果的で、キハダの変わりにゲンノショウコ(玄草)を混ぜて飲むと、胃潰瘍に効果がある。3,目の疲れや充血を取り除く。ハブ茶に常飲し、またその汁で目を洗うと、目の疲れや充血がとれ、視力の衰えを防ぐのに効果がある。4,腎臓病に効く。ハブ茶を飲むと水分が大便と共に排出され、腎臓の負担を軽くする。5,口内炎に効果がある。口の中が荒れたり、舌が赤くただれたり、また乳児の舌が白くなったとき、3度ほど煮だしたハブ茶を口に含むか、うがいするとよい。6,そのほか、酒を多く飲んだ後に濃いハブ茶を飲むと、二日酔いしない、ハブ茶とドクダミを同量ずつ混ぜて煎じると、高血圧に効く。ハブ茶は黄疸に有効性があり、ゲンノショウコを混ぜて飲むと、肝臓病、胆石症にも効果がある。などといわれている。


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にがり

○にがり


 古くから日本の食塩は、苦味や湿気の原因となるにがり成分を少なくし、粗塩をサラサラした白い塩にする努力が払われてきた。それが大成功を収めたのは1971年、当時の日本専売公社(現・JT)によって全国的に実施されたイオン交換樹脂膜法による製塩である。これによって、海浜地帯での従来の塩田製塩法は影を潜め、工場で電気を使って、成分としては塩化ナトリウムの含有率が99.8%にも達する、文字通り純粋な塩が大量生産できるようになったのである。


 ところが、ここに問題が潜んでいたことが、今になって明らかになってきた。それは調味料としては邪魔だと除外されてしまったにがり成分の中に、人体にとって非常に重要な微量ミネラルが多く含まれており、その欠落が様々な病気を誘発しているのではないか、という指摘である。調べてみると、純度の高い化学精製塩が本格的に市場を占拠した1970年代以降、わが国では生活習慣病がどんどん増え、男女を問わず、若い人から熟年層にまで、直接的な原因はよくわからない、医者がてこずる病気で悩む人たちが増加しているのである。医学界では飽食、栄養の偏り、運動不足、ストレス、環境汚染など、いろいろな要因が取り沙汰されてはいるが、その背後に「欠陥のある精製塩が潜んでいた」と考えると、その因果関係も浮かび上がってくる。


 かつての塩には海水中の全成分でないにせよ、塩化ナトリウム以外の海の成分がたくさん含まれていた。海水の塩分は、その78%が食塩(塩化ナトリウム)で、残る22%には塩化マグネシウム(9.5%)、硫酸マグネシウム(6%)、硫酸カリウム(4%)、塩化カリウム(2%)のほか、数多くの微量ミネラルが含まれており、この微量ミネラル成分の集まりを、一般ににがり(苦汁)と呼んでいる。つまり、精製塩の登場で、塩からにがりが除かれたということは、海水中に含まれていたナトリウムと塩素以外の、貴重な60種類以上ともいわれる微量ミネラル成分を全て失ってしまったということである。


 最近、このにがり成分に着目して、インドネシア産の天然にがりを使った海洋ミネラルサプリメントが登場し、大きな関心が寄せられている。すでに数多くの使用報告が公開されており、その鋭い切れ味と想像を超える治癒力によって、改めてにがりの持つ潜在的パワーの大きさが実証された格好である。また、基礎研究も始まっており、にがり成分に化学的な光も当たり始めしている。


 これまでの使用報告をまとめると、にがりには以下のような効果があることがわかった。

 1,ガンによる全身の痛みが止まった、2,生まれつきのアトピー性皮膚炎に即効性、3,喘息の発作に高い効果、4,高かった血糖値が2週間で下がった、5,高血圧が改善、6,自律神経失調症(頭痛・めまい・耳鳴り・肩こり・便秘)に著効、7,便秘薬を上回る抜群の便秘改善効果、8,歯周病・歯槽膿漏に即効性、9,総コレステロール値が急激に下がった、などであるが、いずれも即効性のあることがにがりの大きな特徴のようだ。


 一方、基礎研究は、にがりの塩素の吸収度や抗ガン性などについて、動物実験により行われている(愛媛大学医学部・奥田拓道ら)。海水から分離した天然にがりの塩素濃度は15%程度であるが、ラットに食塩水と、にがり(10%)を加えた食塩水をそれぞれ与え、塩素の血中濃度を比較したところ、にがりの入ったラット群は塩素濃度の上昇がはるかに下回り、食塩だけ塩素よりも吸収されにくいことがわかった。したがって、にがりを使うことによって塩素の害(血圧上昇など)が抑えられることが示唆されるという。


 また、ガンを植え付けたネズミににがりを投与して、ガン細胞の容積の変化を調べたところ、統計的に有意にガン細胞の縮小が認められた。また、抗ガン剤シスプラチンとの経口投与の比較実験では、副作用によって起こる脾臓重量の減少がにがり投与群では見られず、白血球の現象も起こらなかったという結果が出ている。


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