行列のできる法律相談所:育児を全くしない夫と離婚出来る!?(20170305) | モンタナの本日も絶不調!??!

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俺の仕事や趣味等についていろいろと語らせていただくぜ。

今回の相談者はOLの女性A(29歳)。女性Aは産後離婚を考えている。

 

1年前に夫Bとの間に娘Cを授かったが、週休2日の夫Bは時間に余裕があるにも拘らず、趣味に没頭。女性Aが高熱でダウンしても「接待だから。」と聞く耳を持たないため、女性Aは自分の母親を呼んで娘の面倒見をお願いする羽目になった。

 

それからも女性Aは夫Bに育児に協力するように説得するが、「自分は仕事をしてきちんと生活費を入れている。育児は女性Aの仕事だ。」と仕事を理由に女性Aの要求を突っ撥ねる。

 

女性Aは激怒し、「話が違う。このままでは自分が仕事に復帰出来なくなるから、離婚して子供を自分の親に預ける。」と言い出す。今のままで1年間の産休が明けた後も仕事に復帰出来なくなるので、バリバリのキャリアウーマンである女性Aにとっては迷惑千万極まりない。

 

果たして、女性Aは育児を全くしない夫Bと離婚出来るのか?

 

 

 

北村弁護士の見解:離婚出来る

 

「女性は「このまま仕事に復帰できないなら離婚して」と言っているわけです。これは、人の生き方の問題なんです。仕事っていうのはお金を稼ぐという重大な意味がありますけど、それだけではなくて、人の生きがいとか、自己実現の意味もあるわけですね。「仕事をしながら子育てをする」という選択ができるわけなんですよ。その時に男が「絶対にNO」と言うんだったら、
離婚するしかないんですね。」

 

菊地弁護士の見解:離婚出来る

 

「男性が完全に育児を妻に任せっきりで良い、という事はありえない。育児に対して夫婦がどう関わるか?ということについて、この2人はまるっきり違う考えになっちゃっているわけなんです。ですから、誠に残念なんですけれども、早く離婚して別の人生を歩むチャンスを早く与えてあげた方がいいと思います。」

 

北村・菊地弁護士の見解は分からなくはないが、本件において離婚は明らかに時期尚早の感が強いと言わざるを得ない。それこそ、後述の本村弁護士の見解にもある通り、保育園に入れる等の妥協点を見出してもいない段階で即離婚と言うのは暴論。また、確かに育児は男女が協力してやるべきだとは思うが、菊地弁護士の見解の「男性が完全に育児を妻に任せっきりで良い、という事はありえない。」と法律家が断じてしまうのは如何なものかと思う。また、この女性Aは「離婚して子供を自分の両親に預ける。」と言うが、それを両親が果たして受け入れてくれるかどうかも分からないのにそこまで勝手に話しを進めていいのだろうかという疑問も湧く。個人的にはこの女性Aは自分のこと以外何も全く考えていないのではないとさえ思ってしまったほどだ。夫Bが育児に全く協力しないことはある意味では問題だが、女性Aは離婚するメリットとデメリットを頭を冷やして考えてもらいたい。

 

本村弁護士の見解:離婚出来ない

 

「離婚は絶対できません。夫が育児に非協力的であるという妻の不満はよく分かりますよ。だからといって、いきなり離婚しろというのはあまりにも乱暴な話ですよ。話し合いも何もしないでいきなり「離婚しろ」と言っているじゃないですか。この女性はバリバリのキャリアウーマンというわけですから、仕事に復帰すれば週5日、1日8時間フルタイムで働くわけでしょ。そしたら保育園に入れるか、とかそういう話を普通は夫婦でするものでしょ。」

 

本村弁護士の見解は「絶対出来ません」と言ってしまうのはどうかと思うが、それ以外の見解内容は極めて合理的。勿論、上述の通り、夫Bが育児に全く協力する姿勢を見せないのは問題だが、きちんと仕事をして生活費を入れていれば、不倫や暴力に走っているというわけでもない。寧ろ、夫Bは出来た夫である。キツい言い方にはなってしまうが、寧ろ、女性Aはそんな夫Bにもっと感謝してもいいくらいだ。また、女性Aが夫Bにこれまでの1年間の不満をぶつけたということで、今は2人で話し合って、保育園や幼稚園に預けると言ったことを考えるなど落とし所を話し合う段階でまだ離婚を認めるべき段階には至っているとは考えにくい。