舞台 エンロン | 公認会計士 野田弘子の会計と経営の話し

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エンロン、観てきました。

金融界も会計業界も巻き込んだ大事件、おまけにSOX法も連れてきたエンロン事件が舞台になると聞いてびっくり。天王洲アイルの銀河劇場まで行ってきました。


面白かったです。役者ってすごいな~と思いました。主役の市村正親さんも、準主役の豊原功補さん(NHKドラマ 監査法人にも出てらっしゃいましたね~)にしても全く専門外のお話しでしょうに、迫力ありました。己の権力欲から損失隠しのスキームを生み出す。いったん弾みがつくともう止めようがない現実。最初は戸惑っているのに、ライバルも出資していると聞くとどんどん乗ってくる金融機関、なんとしても責任を取ろうとしない弁護士、会計士。悪い話しには決して耳を貸そうとしない会長。今は存在しない会計事務所や投資銀行も登場。(ちょっと心の底からは笑えないキャラクター作りでしたが・・・)景気のいい話しをすると株価がピコッと上がるのには笑っちゃいました。このドラマには本当は企業が喜ばせなくてはならない顧客の姿はどこにもありませんでした。

一昨年でしたか、the power of yes というやはり金融危機を扱った演劇の翻訳劇を燐光群の舞台で見ました。こちらはほとんどセリフだけという芝居でしたが、こちらもひどく考えさせられる内容でした。我々はすでに自分たちの手には負えなくなっている金融に翻弄されているのではないかと・・・

現実の世界を舞台で見ると、自分たちを客観視できるような気がします。

残念ながら舞台エンロン、盛況とは言い難い状況でしたが、会計や金融にかかわる業界の人にはお薦めです。