GW後半から関西にきていました。
ちょっと振り返りの日記になっちゃうけど.備忘メモとして。

大阪で迎えたGW最終日。
お天気も心配だったので、博物館へ行こう♪ということに。

さて、奈良の空海か、京都の雪舟か?と迷ったけれど、ここは巡回なし、京都限定の開催だという雪舟に決めました。

思いの外混んでいなくて、じっくり楽しめました。

雪舟の作品の国宝6点を一挙展示しているのに「雪舟展」ではなくて、「雪舟伝説」。
近世における「雪舟受容」を辿ることで「画聖」と仰がれるようになった雪舟への評価がどのように形成されたか?を考える展示なのだそう。




雪舟筆と、雪舟を模写した後のものが同じ会場にあるので、もう一度雪舟筆を観たい、比べてみたいと私は会場を行ったり来たり(笑)。結局3時間近く会場にいました。

等伯、探幽、光琳、若冲、蕭白、応挙・・・。
日本画家みんなの憧れ、みんなのお手本となった雪舟。

絵にチカラがあったのは当然として、後々の評判、評価の積み重ねの上に成り立つ雪舟なのですね。それがよくわかりました。

後の画家たちみんなに、写されてお手本にされていたわけですが、その写された画も素晴らしい。でも(会場を行ったり来たりして(笑))比べてみると大元の雪舟のものに宿る一筆の勢いというか、そこから立ち上るエネルギー量が明らかに違うことに気づきました。

ゼロから生み出したものと、それをコピーして学ぼうとしたものの違いですから当然といえば当然なのですが、リアルにそれを感じ取れて、私は雪舟筆とされたものの前からしばし動けませんでした。

とても充実した展示で、こういう企画展を開催してくださる学芸員さんを心から尊敬しました♡

印象に残ったのは、四季花鳥図屏風。
水墨画、山水画のイメージが強い雪舟だったのですが、そこに描かれていた鳥と植物。そこにいきいきといのちがみえる!
左右にあしらわれていた松と梅?の枝ぶり、ほと走る一筆のエネルギーに心奪われてしまいました。




ところで.雪舟といえば、子どもの時、預けられたお寺で、禅僧になるための修行をせずに絵ばかり描いていたので和尚さんに叱られて本堂の柱に縛りつけられて。
悲しくて泣いた幼い雪舟はその間に自分の涙で足の指で床にネズミを描いていたと。
和尚さんが見にきた時に雪舟の足元にネズミが走っていてびっくりした!けれどそれは雪舟のかいた絵だったわけです。
それを見た和尚さんは雪舟の絵の才能を見抜き、雪舟が絵を描くのを許してくれた。
そんな話だったと思います。

ことの真偽はともかくとして.雪舟ほどの画聖であれば、さもありなん♪と思わせる逸話ではありますよね。

ここで思うのが、子供の頃、そんな和尚さんに出会えてよかったねということ。
さらにそんな小さな子どもの頃から才能は内側に確かにあったわけですよね。

そして話は飛躍しちゃいますが。
この雪舟の話で、私の頭の中でリンクして思い出したのが、「ゆの里」の重岡社長の幼少期のお話です。

ゆの里にいらしたお客様が「社長ってどんなお子さんだったのですか?子供の頃から自然観察とかしてたんですか?」という質問を投げかけられたのです。

社長は3歳の時、白血病の疑いをかけられたのだけれど、それは抗生物質によるアレルギーだったと判明。
そのためその後一切の薬剤はNGとなったため、小学校に入っても、予防注射は受けていなくて、しょっちゅう熱を出す子で、小学校低学年の時は1週間続けて学校に行けたことがなかったのですって。
週のどこかでかならず熱を出してしまって。
でも熱が出てもお薬は使えないので、じっとお布団の中で寝ているだけ。
だから外に出て自然観察はしてなかったけど.自分の内側、自分の体の内側に意識は向いていたとおっしゃるのですよ。

このくらいの熱なら、熱いお茶を飲んで、布団の中にいたら汗が出て下がっていくとか。
これから熱が上がっていくのだなとか。

自分の体の内側、うちへ、うちへ、と意識を向けていたのだそう。

そして布団から見えるのは天井ばかり。
なので天井の節目模様の点と点を繋ぎ合わせて、空想の絵を描いていたり。

そんな時間を楽しんでいたというのです。

見えないけれどそこにあるものを見ようとするこころ。
微細な変化を感じ取ろうとする観察力。
そして点と点を繋いで線にし、さらに構造を作っていく創造力。

それって、いま、まさに現在の社長のもう一つの側面、研究者としての才能の顕現に他ならないではないですか!?

そんな昌吾少年をそのままに受け止めて育ててくださったのが『あるがまま』の本の、お母様の壽美子会長でした。

子供の頃からのその特性を蓋することなく、それどころか、それを見抜いて、今の社長の研究につながる「ゆの里」という場を用意してくれた。そんな風にも思えてきますよね。

雪舟の才能を見抜いて見守ってくれた和尚さんのように、重岡社長の内側に眠る真理への探究心の源泉のようなものを壽美子会長は見抜いていたのかもしれないなー。そんな風にも思うのでした。

雪舟からこんな連想ゲームが始まるなんて思ってもみなかったけれど.ちょっと覚えていたくて、プログに書き留めておきました。


さぁ、東京へ戻ります♪
新幹線のランチはこれ。出来立てのオムライスのテイクアウトです。



長文お付き合いありがとうございました!

いただきまーす♪