私のコンプレックスのひとつ。字が下手なこと。
ほんと、人前で字を書くことが恥ずかしくて。芳名録のサインとか、逃げたいと思う。
大学で仲良しはほぼみんな教職課程を取るのに、「黒板にまっすぐな線が引けないから、先生にはなれない」とヘンテコな理由をつけてやめたわたし。
教職課程についてはもう一つ、大きな理由がありましたけど。
「えこひいきする自信があるから先生には向いてない」
ま。それは置いておいて。
とにかく字が下手。
空間認識能力がないのかなぁ。
○もきれいにまあるく書けないのです。はい。
でね。思い出してみると、子どものころ
「塗り絵」と並んで「かきかた」があんまり好きではなかったのです。
はみ出さずに塗る。
お手本をなぞる。
なんだかな。そういうのが苦手でした。
で、いつしか大人になって。
努力もしないで、そのまま、きちゃったんだけど、社会に出てみると字の汚さは人柄まで疑われそうだということに気づき。
字の汚さを、直そうという前に、コンプレックスとなり、「触れずにおいて、そっとしておいて」と、私の心の中のブラックBOXへ仕舞い込んでいました。
そんな私が数年前に書道家の高宮華子先生と出会いました♪
書道のはな✳︎みち 高宮華子先生
とても有名な方なのですが、そんなふうに書道とは最も遠いところに身を潜めていた私にとっては、はじめて親しくさせていただくようになった書道家さんでした。
華子先生。
お弟子さん200人。
出版された本は15冊。
書道家の発掘?スカウトキャラバンをなさったり、TVや映画でのご活躍も。
大手通信教育や大学での講座も持たれていたり。
60歳から一人前という書道界の中で、大活躍されている若手のお一人のようです。
でね。そんな素敵な有名な華子先生と、ご紹介くださったライターのカッキーさんや発酵生活家のtaccoさんやデザイナーのねねさん達と数年前は手作り味噌を一緒に仕込んだり、ゆの里へ旅したりと、仲良くお仲間に入れていただいていたのです。
↑
プチ自慢です(笑)
そんな中。
やはり「字は人を表す」というのは本当で、書いた字をみると、その人の性格や今の状態が如実に表れると、華子先生。
そして筆跡診断をし、単に矯正するのではなく、ヒアリングの上、字を変えていくと、なりたい自分になっていくんです という話を聞きました。
(この説明はだいぶ端折ってしまってます。)
で、「大先生の華子先生に筆跡診断とか、お願いできるんですか?」とずうずうしくも伺うと。
「今はやってないですけど。吉祥寺のオフィスにもお邪魔したいので、ほーりーさんならいいですよー」とお受けくださったのです!
なんと〜。私の半世紀にわたる字へのコンプレックスと正面から向き合う時が訪れたのです。
で、昨日。華子先生に筆跡診断をしていただきました。
本当にポイントをサクッとですが、わたし、深く深く腑に落ちる事がありました!
このド下手な字をここでお見せするのも勇気がいりますが。
左がいつもわたしがフツーに書いてる字。
真ん中は、いわゆるお手本通り、美しく書くことの基本に沿って忠実に書こうと努力した字。
右はわたしがなりたい自分に近づくための字です。
マジ、下手くそで恥ずかしいのだけれど。
この30分ほどの間で気がついたことがあるのです。
わたし、字を書く時、こんなに細部を意識して書いたこと、なかったー。
もしかして雑に大雑把に全ての世界を見ていたのかもしれません。
心を込めて、とか、それ以前の問題で。
私の神経の行き着く先が、めっちゃ荒かったと気がつきました。
これは対人関係にもきっと表れているはず。
なので
「どんな人になりたいですか?」と聞かれた時に「身近なひとにやさしい自分になりたいです」
と答えた私がいたのです。
美しく字を書けるようにレッスンするのが書道だと思ってたら、いやいや、きっとそれだけじゃなかったんですね。
いかに、私が自分を含め、大切に扱ってこなかったかが、私の字にはっきり表れていたと思うのです。
華子先生は決してネガティブなことはおっしゃいません。
どんな悪筆でも、その人のいいところを見出してくださって、鑑定してくださる言葉に愛が溢れています。
だからこのままの悪筆でもいいんだ、と自分大好きな私は一瞬思えるのですが。
いやいや、そうではなくて、3回名前を書くという短時間に、実はものすごく深い自己を見つめ直すことができるのです。
これは、本当に「セラピー」です!
もう、大感動でした。
完璧なプロフェッショナルなお仕事をなさってる華子先生に、惚れてしまいます♡
その華子先生の、最新刊をいただいてしまいました!
これで自主練始めます!
なんだか生まれて初めて「かきかた」を学ぶような新鮮な気持ちです。
そのご本のサインに添えられた言葉。
「対面同席 五百生」
今目の前にあるこのご縁を大切にしたいです。
高宮華子先生。ありがとうございました!
あんまり感動したので、いつかプロアクのお客様にもなんらかの形でご紹介したいなと考えています。