アスパラガスを種から育てる場合、収穫サイズの茎が出てくるのは種まきから3年めの春だと言われます。しかし、早どり、または取りっきり栽培というやり方なら、2年めの春には太いアスパラガスができるらしいと聞き、さっそく試してます。


早どり(取りっきり)栽培とふつうの種まきからの栽培の大きな違いはふたつあります。ひとつめは種まきの時期。


(種まきは一昨年の晩秋でした、↑2021年11月10日撮影)


発芽しやすい春ではなく、早どり(取りっきり)の場合は秋蒔きして、冬の間に育苗します。アスパラガスの生育適温は28℃、夜温が12℃以下になると幼苗の生育に支障があるらしいので、種まきしたセルトレイは室内窓際に置いて下にヒーターマットを敷いて加温してました。


違いのふたつめ、畑に定植するのはまだ寒い3月初めです。


(昨年の早春に畑に定植しました、↑2022年3月9日撮影)


冬の間に順調に若苗が伸びたら鉢上げして、畑には早植えします。理由は早く植えて早く茎を立たせて葉っぱを茂らせる。そうすると葉っぱの光合成からの養分がどんどん地下茎に送られて、冬までにたっぷりと蓄えられるので、翌春には太いアスパラガスが出る、はず、というわけです。


3月初め、まだまだ外気温が低くて若苗に厳しい環境です。最大限の寒さ対策をやりました。まずは若苗は植え穴を深く掘り、写真↑のように穴底に置きました。その上から不織布とビニールの二重トンネルです。


(アスパラガス、昨春の立茎、↑2022年5月30日撮影)


一年めの春、若苗が活着するとどんどん新しい芽が出てきました。もちろん、すべて放任して立茎させます。葉っぱの多さといかに秋まで長く葉っぱが開いているかで、翌春のアスパラガスのサイズが決まるらしいので、追肥と水やりも毎月忘れずに行いました。


(枯れたアスパラガスを片付け、↑2022年12月17日撮影)


12月になると葉っぱが枯れてきました。写真↑のように株元で切り取り、残渣は外に持ち出し。ウネはそのままで、全体に森林堆肥をたっぷり被せておきました。


そして冬が明け、いよいよ2年めの春。


(発芽のサイン? ↑3月5日撮影)


ウネに被せておいた森林堆肥にヒビが入りました。アスパラガスの新しい芽が動き始めたようです。


(古い株跡からニョキニョキ、↑3月20日撮影)


出てきました。古い切り株まわりに新しい芽がふたつ。見た感じ、サイズもまずまずです。


(あっちこっちからニョキニョキ、4月3日撮影)


早どり(取りっきり)栽培の場合は、取りっきりと言うように、春に出てきた芽を全て収穫してしまいます。多年草のアスパラガスですが、収穫を終えれば根っこを掘り出して栽培はお終い。プロ農家さんはそうして、種から栽培を繰り返すことで茎枯れ病など厄介な病気のリスクを回避するんだそう。


ですが、家庭菜園なら、まー、掘り上げた根っこを植え替えて、ふつうに栽培を続けるのもアリな気もします。


(細いのも混じってます、↑4月3日撮影)


ただし、その場合は取りっきりしたらたぶんダメ。来春にも太いアスパラガスを出させるには、葉っぱで光合成をやり地下茎をデカくしないといけません。植え替える株については少なくとも2〜3本は立茎させてやろうと思います。



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