この秋冬でそら豆栽培も5年めに入りました。しかし、これまで満足な収穫ができたことは一度もありません。原因はアブラムシ。防虫ネットを潜り抜け、ストチュウ、木酢液、ニームオイルにも挫けず、シルバーマルチ、銀色テープもなんのその、気がついたら毎年、早春の我がそら豆ウネはあちこちがアブラムシで真っ黒になってます。


アブラムシの怖さはその繁殖力と伝染力。毎日5匹を産み、葉っぱを吸う時にウィルスを移します。アブラムシが沸いたそら豆は真っ黒に枯れたり、ウィルス病で葉っぱが白く萎んだり。いずれにしてもまともなそら豆の莢はできません。


できるだけ無農薬でやってきてますが、これはいよいよ殺虫剤を試すしかないかー、と半分諦めかけてますが、待てよ。今年は少し、発想を変えてみようか。


(10月28日、種まき)


アブラムシはなぜそら豆に付きやすいのか。巷には諸説ありますが、だいたい次のふたつが主因となるようです。


肥料、特に窒素の入れ過ぎ。

密植とかで日当たり、風通しが悪い。


無農薬栽培での害虫対策は防虫ネットが一番オススメですが、経験的に言えば、小さなアブラムシには役立たちません。私もアブラムシ防除のために、かつて(高価な)目合い0.7mmの防虫ネットを買って試しましたが、ダメでした。それよりも細目の防虫ネットは風を遮り、却ってネットの中にアブラムシに住みやすい環境を与える結果になったようでした。


(11月27日、種まきから1ヶ月)


まー、万策尽きた感が否めませんが、今年はそこで基本に立ち帰ります。アブラムシは余分な窒素から植物が作るアミノ酸が大好物、それは柔らかい新葉や成長点あたりから出るらしい。確かにアブラムシの湧く初期はだいたいそこら辺に黒いのが集まってます。


ならばいっそ、窒素をゼロにしたらどうだろう。これまでは少なめでしたが、そら豆のウネにも窒素を含む元肥を入れてました。


(11月19日、そら豆の予定ウネ)


しかし、今回は元肥なしにします。さらに、そら豆のウネは前作が山芋(短形自然薯)だったエリアを選びました。山芋はこの春に元肥を入れたっきり、追肥は無しで来てますから、残肥(前作からの肥料の残り)もほぼ切れてるはずです。これならかなり窒素控えめの栽培になる、というわけです。


(11月27日、そら豆植え付け)


11月下旬、発芽したそら豆4品種の苗を無肥料ウネに植え付けました。冬越しするので保温性の高い黒マルチです。そら豆は耐寒性が強いので、あまり心配はしてませんが、1〜2月の厳寒期にはさらに不織布のトンネルを予定します。


(同日、もうひとつのそら豆ウネ)


それともうひとつ、比較のためにこれまでどおり堆肥、元肥をすきこんだウネにもそら豆、3品種を植えました。こちらは直まきですが、不織布+防虫ネットをかけるだけで、特に新しいことはしていません。たぶん来春はアブラムシがべったりになる?


もちろん、どっちのウネも目視チェックは怠らず、もしアブラムシが湧いたら、いよいよ殺虫剤を試してみようと思っています。



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