一昨年の「Karajan1960s」、昨年の「Karajan1970s」に続いて、ヘルベルト・フォン・カラヤンが1980年代にDGに録音した全作品が「Karajan 1980s」として全78枚のBOXでリリースされました。
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これで、1958年~1989年に録音されたほとんどの作品(歌劇を除く)が3つのBOXに収録されました。

配達された荷物を開くと、過去の二作と同様に運送用の外箱に入っています。
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中には恒例の録音データシートの縮小版が入っています。次の写真はカラヤン最後のセッション録音となったブルックナーの交響曲第7番ホ長調のシートです。
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解説は、英語・ドイツ語・日本語・韓国語で記載されています。今回は韓国ユニヴァーサル盤が制作されずに、インターナショナル盤のみなので、市場にあわせてこうなったのでしょう。
枚数は1960sや1970sより減って78枚になりました。
但し、オリジナルがCDの時代に入っているので、ベートーヴェンの交響曲全集など1枚の収録時間が長くなっていますし、1960sでは2枚組だった≪ミサ・ソレムニス≫も1枚に収録されています。
これだけのボリュームなので、年内に全部聴くのは難しいかもしれません。
個々のタイトルについては、次月以降に少しずつ紹介していく事にしましょう。

なお、ドイツ・グラモフォンから、全体の紹介動画が公開されています。


ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンが2社にまたがって録音しているブルックナーの交響曲集。第3番ニ短調(ノヴァーク版)を聴いてみました。
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アントン・ブルックナー/交響曲第3番ニ短調
管弦楽:オランダ放送フィルハーモニー
指揮 :ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン
録音 :2011年12月21~23日、ヒルヴェルサム

ズヴェーデンはエクストン・レーベルに第2番、第4番、第5番、第7番、第9番を録音後、レーベルをチャレンジ・クラシックスに移り第8番と第3番を録音しています。


この第3番の演奏では、自然に流れるようなノヴァーク版の魅力をうまく引き出しています。
ブルックナーの交響曲第3番と第4番は、初版ではブロックを積み上げたようなゴツゴツした曲作りでしたが、ノヴァーク版(作者自身の改訂を反映)では、改定時期が交響曲第7番の作曲時期と重複していたためか、全体に流麗さを増しています。

これで残るは第1番と第6番の2曲になりましたが、続けての録音を期待したくなる好演です。録音も自然な空間の広がりを感じさせるもので、演奏の特徴をよく捉えています。

エクストン(オクタヴィア・レコード)との契約が切れた経緯は分かりませんが、個人的にはチャレンジ・クラシックスでの制作は嬉しい動きです。
日本でのSACDは一度滅びかけた後、アナログ時代の名盤再発売で復活しましたが、最新録音をサラウンドで提供しているのは、事実上DENONレーベルのみの状態です。オクタヴィアも当初はサラウンドのSACDを制作していましたが、事実上2チャンネルに移行してしまいました。

この第3番もはっきりと「サラウンド」と記載されているだけでなく、ライナーノートにも空間の奥行きを感じさせるようサラウンド録音で収録していると記載されています。
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7月にヒナステラの作品を聴いたので、南アメリカの作曲家の作品を集めたディスクを聴いてみました。
アンティル/「コロボリー」、ヒナステラ/「パナンビ」の記事はこちら
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アントニオ・カルロス・ゴメス/歌劇『グアラニー族』序曲
ホセ・パブロ・モンカーヨ/幻想曲「ウアパンゴ」
エイトル・ヴィラ=ロボス/ブラジル風バッハ第2番(1933)
アルベルト・ヒナステラ/交響的変奏曲 op.23(1953)
管弦楽:ロイヤル・フィルハーモニー
指揮:エンリケ・アルトゥーロ・ディエメッケ
録音:1994年7月、ロンドンCTSスタジオ

アントニオ・カルロス・ゴメス(1836~1896)はブラジル出身の作曲家ですが、主にイタリアで歌劇の作曲家として活動しました。
歌劇『グアラニー族(Il Guarany)』はミラノ・スカラ座で制作され、初演の成功後にヨーロッパの主要都市で再演されました。序曲は、曲だけ聴けば典型的な19世紀のイタリア・オペラの序曲です。軽やかで美しい旋律が次々と登場し、明るい作風です。

ホセ・パブロ・モンカーヨ(1912~1958)はメキシコの作曲家です。若い頃はジャズ・ピアニストとして活動、作曲はチャベスに師事し、後にメキシコ国立交響楽団の指揮者も勤めた多彩な音楽家だったようです。
「ウアパンゴ」は古い舞踊音楽に触発されて書かれた作品で、冒頭は一瞬ホルストの≪火星≫を思わせるような低弦とティンパニの連打で始まります。曲調は6/8拍子と3/4拍子が入り変わる(ウェストサイドストーリーの「アメリカ」のよう)陽気なダンス音楽です。

このSACDで最も著名なのは、エイトル・ヴィラ=ロボス(1887~1959)でしょう。
全9曲からなる『ブラジル風バッハ』は彼の代表作のみならず、20世紀の南アメリカのクラシック音楽で最も知られた作品群です。
管弦楽のための「第2番」は1933年に作曲されました。
前4楽章からなり、各楽章は以下のタイトルが付けられています。
  1. 前奏曲(ならず者の唄) Prelúdio: O Canto do Capadocio
  2. アリア(祖国の唄) Ária: O Canto da Nossa Terra
  3. 踊り(藪の思い出) Dança: Lembrança do Sertão
  4. トッカータ(カイピラの小さな汽車) Tocata: O Trenzinho do Caipira


アルベルト・ヒナステラ(1916~1983)はブエノスアイレス生まれのアルゼンチンの作曲家です。ピアソラの師匠としても知られていますが、作品はハープ協奏曲以外を聴く機会は少ないようです。交響的変奏曲(「協奏的変奏曲」とも訳されます)はかれの中期の作品です。
ヒナステラ得意の打楽器と管楽器群が活躍する曲です。

指揮者のディエメッケはメキシコ国立交響楽団の指揮者、先祖はドイツ系のようです。
彼の指揮するロイヤル・フィルの演奏は、南米の弾けた雰囲気をヨーロッパの伝統でマイルドにしたように感じます。メキシコだと、バティス指揮のメキシコ州立交響楽団の演奏が有名ですが、この楽団はヨーロッパの奏者が多いのに相当ハジけた演奏をします。
やはり、ロンドンのオケだと長年のバランス感覚がディエメッケの南米の血をマイルドに中和するのかもしれません。
しかしながら、ここで聴くロイヤル・フィルはアンサンブルも整っており、透明感あるサウンドで南米の各作品を楽しませてくれます。

このSACDは1993年から1995年にかけて、ロイヤル・フィルが「名曲全集」ともいうべき集中的な録音を行った中の一つですが、ベートーヴェンやブラームス以外に、こんな作品を含めたプロデューサの感性もなかなかのものです。




毎年秋に開催される『荻窪音楽祭』。
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今年は11月6日~9日にかけて、荻窪駅周辺の様々な会場で数多くの演奏が繰り広げられます。
以前は春と秋の年2回開催でしたが、近年は毎年秋の開催で定着しています。

特徴は、企画と運営の殆どを地元中心のボランティアでまかなっている事でしょう。

コンサートの情報は、「荻窪音楽祭」のWebサイトに詳細が出ています。

今年の目玉の一つは、11月8日(土)に杉並公会堂大ホールで開催される、『みらい夢チャリティコンサート』でしょう。杉並区と姉妹都市でもある福島県南相馬市立第一中学校と杉並区立の学校が出演し、夫々の演奏と合同演奏が楽しめます。

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今、荻窪駅周辺には音楽祭の旗が秋の爽やかな風にたなびく風景が見られます。

あと2週間ほどのスタートを楽しみに待っているところです。中央線沿線にいらっしゃる方は一度足をお運びください。


最近ユニヴァーサルからリリースされているCDとBlue-rayのボックスセット。
カルロス・クライバーがDGに残した管弦楽(実際は全て交響曲)の全録音を購入しました。
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Disk1
ベートーヴェン/
交響曲第5番ハ短調 op.67
交響曲第7番イ長調 op.92
Disk2
シューベルト/
交響曲第3番ニ長調 D200
交響曲第8番ロ短調 《未完成》D759
Disk3
ブラームス/
交響曲第4番ホ短調 op.98
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー
指揮 :カルロス・クライバー
Disk4
Disk1~3のハイレゾ(96KHz/24bit)収録
ドキュメンタリー「Carlos Kleiber - A Memoir」(72分)

正直なところ、これら3枚(LPでは4枚)のアルバムを何回買い直した事か・・・
従って、改めて演奏についての感想は省略したいと思います。

特にベートーヴェンはLP、CD、DVD AUDIO、SACD(ハイブリッドとシングルレイヤ)で揃えてしまったので、以前購入したカラヤンのR.シュトラウスと同様に、4枚目のブルーレイ・オーディオのためにこのボックスを購入したようなものです。

リマスターによる音は、明確さを重視したようですが、オーディオ・ファイル向けの広大なダイナミック・レンジを期待すると肩透かしをくいます。ブルーレイ・オーディオ・ディスクについては、今は過度期なのでしょう。このBOXのように長時間収録の製品や、CDと同じ内容の製品などが混在しています。
個人的にはハイレゾの特色と大容量を活かしたサラウンド製品がドンドン出て欲しいのですが、ひょっとしたら、最後のパッケージ・メディアになるかもしれません。
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さて、「カラヤン/R.シュトラウス・デラックス・ボックス」では、オーサリング中の作業手抜き(画像ファイルの名称が変)を見つけてしまいました。

今回の「クライバーDG交響曲全録音」ではどうでしょうか。
前回のようなファイル名のミス(編集後の画像ファイルを旧ファイル名で書き込み)はありませんでした。ところが、ディスクの中に変なファイルを見つけてしまったのです。

ワルキューレ
画像をよく見ると、どうみてもワーグナー作曲の楽劇「ワルキューレ」です。
しかも、ファイル名は「02_Walkuere_BG.png」!。
どうみても、G.ショルティ指揮ウィーン・フィルによる「ニーベルングの指環」のBlu-rayオーディオ・ディスクの中のファイルでしょう。
ファイル名から見ると、「01」が「ラインの黄金」、「03」が「ジークフリード」、そして「04」が「神々の黄昏」用の背景画像ファイルだったと想像できます。