CBX750F エンジン分解 ③ | プライベートでいこう

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素人ながら、なるべく自分の頭と腕でバイクの整備やカスタムを行うおじさんのブログ

前回の続きです。

 

クランクケースを裏返しての作業になりますが、コンロッドがクランクケースに当たら

ないように輪ゴムで抑えておきます。

 

 

 

 

画像中央にあるのがオイルポンプと配管です。これらを全部外します。

(ちょっとピンボケ)

 

 

 

 

ケース左側のカウンターシャフト・インナーケースを外します。このボルトはたっぷり

ネジロックが塗られていて、ここのガスケットも強烈に固着していたので外すのに時間

がかかりました。

 

 

 

 

 

いよいよクランクケースの分割です。アッパーケース側が4本、ロアケース側が26本の

ボルトで固定されているので電動インパクトで外していきます。

 

 

 

 

電動インパクトで緩まないボルトが数本あったので、より強力なエアインパクトを使用

しました。

 

 

 

 

クランクケースの割り方は物にもよりますが、CBX750Fのクランクケースには

「割る時はここを叩いて下さい」と言わんばかりの場所があります。

 

 

 

 

ロアケースの、純正マフラーを吊るボルトに金具を付けて

 

 

 

 

天井から吊って、クランクケースを持ち上げて僅かに浮かします。

 

 

 

 

この状態でアッパーケースにある、先ほどの場所に木の棒を当てて軽く叩いたら3回目

で「パクッ」と音を立ててケース接合部分が開きました。

 

 

      「ぱっか~ん」

 

 

 

  そして目に飛び込んできた光景は

 

 

 

 

 

 

見事に切れてます。

 

 

 

 

そしてもう一つの注目場所、テンショナーは?

 

えっ、壊れてない

 

 

 

 

って事はテンショナーが破壊されたので切れたのではなく、チェーン単体で切れた事に

なります。

 

この状況を見て、チェーンが切れた原因を考えてみました。

 

あの時、長期間エンジンをかけていない状況だったので、なかなかエンジンがかかりま

せんでした。純正キャブレターならチョークを保持したままエンジンがかかるまでスタ

ーターを回せばよいのですが、FCRの場合、アクセルを数回あおり加速ポンプを作動

させてスターターを回します。かからなければもう一度やり直すことになり、エンジン

がかかりそうでかからない状態の中、スターターを回し続けていたように思います。

 

このような状態だと、エンジンが僅かに回転している時にはワンウェイクラッチにより

スターターの回転を追い越していきますが、エンジンが止まった瞬間に高速で回転して

いるスターターギアが突然クランクを回そうとする力が働きます。

 

勢いがついているモーターの力が急激にチェーンにかかり切断してしまったと考えまし

た。

 

あくまでも仮説ですが、自分なりの考えを持つのは大切な事だと思っています。

 

でもだからといって切れてしまうのも問題です。なのでRC42ではチェーンを太く強

化したのだと思います。

 

さぁ、これで終わりではありません。新しいジェネレーターチェーンを掛けるためには

ACジェネレーターのシャフトも抜かなければなりません。

 

クランクシャフトとミッションを外します。

 

 

 

 

 

メタルは最初にあった場所を記録してから外します。

 

 

 

 

ジェネレーターテンショナーを外すと残りはジェネレーターシャフトを引き抜くのみ。

 

 

 

 

先延ばししていたジェネレーターコイルを外す作業ですが、ギアが回らないよう木の棒

を差し込みインパクトを使用したら簡単に緩みました。

 

 

 

 

 

ジェネレーターシャフトを固定しているナットの蓋を外しますが、6mmボルトなのに

強烈に硬く締まっています。

 

マニュアルを見るとネジロックが塗布されているようです。

 

エアーインパクトを使い、折れるんじゃないかと思うくらいのフルパワーでやっと外れ

ました。

 

 

 

 

これがシャフトを固定しているナットです。

 

 

 

 

軸を固定しなければなりませんが、先ほどとは逆の回転なので木の棒では引っ掛かりが

悪かったので、マグネットの穴に適当なピン抜きを差し込み、回り止めとして使いまし

た。

 

 

 

 

 

ナットを外し、ACジェネレーターケースごと引き抜くと、ワンウェイクラッチやジェ

ネレータードリブンギアもろとも全てが外れました。

 

 

 

 

 

チェーン1本切れただけでここまで分解しなければならないとは、そして、そのチェー

ンが絶望的に強度不足という・・・何とも言えないバイクです・・・はい。