甲府市内に入る頃にはちょうどお昼になっていた。ホテルでしっかり朝食を食べたのに時間が来るときっちりお腹がすく。山梨の郷土料理「ほうとう」を出すお店に入った。
  
 注文してから少し時間がかかったが、出てきた「ほうとう」は想像していたものと違っていた。 味噌仕込のおつゆにたくさんの野菜類と豚肉、カボチャの甘みが溶け出している。
 何でもその土地に行って食べてみるものだ、私の頭の中の「ほうとう」は太いうどんというだけで、具やおつゆまでは考えていなかった。

 


 このボリュームといい甘みといい相当なご馳走だったに違いない。

 「ほうとう」を堪能したあとは甲府市内を少しだけ見て歩く。
 甲府駅の北側に少しレトロな街並みの甲府夢小路という一角があった。

 

 


 隣に目をやるとお城の門があった。上がって見ると小さな資料館になっていて、ガイドのおじさんが先客を案内していた。「ご一緒にどうぞ」と促されて途中から説明を聞かせてもらった。


 今いる場所は甲府城の北門で、天守台はJRの向こう側に見える。なんでも明治36に甲府城跡を突き抜いて鉄道が敷設され、このような配置になったということだった。


 おそらく当時は欧米列強に追いつけ追い越せの機運が強く、今で言うなれば国土強靭化だろうか。また歴史的光景が急激に失われていく時代でもなかっただろうし、人々の価値観も違ったのだろう。今にして思えば惜しいことをしたものだと思う。
 今、甲府城の天守閣を復元しようという動きがある。晴れた日には天守台の左に富士山が見えるそうだから、天守閣が姿を現した暁にはさらに素晴らしい光景を見ることが出来るだろう。


 最後に甲斐の名将・武田信玄を祀る武田神社に立ち寄って、初めての甲州訪問は終わりにすることにした。