会いたい仲間 | あるちゅう司法書士の思うまま

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アルコール依存症のどん底を経験、現在は司法書士として第4の人生を歩む。アルコール問題のほか旅行記、鉄ネタ、たわごと…
2018年5月より前の記事はアカウント移行後の不手際により写真が消えているものがあります。

 私が断酒を始めたころはAAに参加していましたが、(あくまでも私が通っていた高槻・茨木あたりの)AAには疑問を感じることも多くありました。

 自分の経験とは離れた机上だけの哲学的な話。お酒とは関係ない日常生活の不満…。
 
 それを話すことでお酒を飲まずに済むのならそれもありかと思いましたが、やはり違和感がありました。
 
 その疑問をぶつけたときに返ってくるAAメンバーのひな形のような答え…。
 何も考えていないと思えました。
 
 そしてマナーの悪さ。

 会場を貸して下さっている方や仲間に挨拶が出来ない。禁煙敷地内での喫煙…、これには閉口しました。

 酒だけ止まってればいいのか?

 最後のスリップをきっかけに断酒会に移ることを決断しました。

 上に書いたような疑問もありましたが、自分自身もミーティングで出されるテーマにとらわれて、正直に話が出来ていないと常々感じていたからです。
 結局、私自身には断酒会が合ったらしくその後はお酒が止まっています。

 少々厭味を込めて書いたAAですが、今でも特定の会場にだけお邪魔することがあります。そのひとつが昨日1年半ぶりにお邪魔した京都府中部の会場です。

 まだ断酒して数十日で離脱が酷く苦しい時でした。
 
 高槻で昼のミーティングに出て夜もどこかに出席しようと思うのですが、それまで酒を飲まずにいられるかすら怪しい状態です。

 思いついたのが車で遠くの会場へ行こう。それなら飲まずにいれるはずだと案内をめくり見つけたのが京都の福知山市の会場でした。
 
 もちろん、それ以上に積極的な思いがあったわけではありません。

 当時は頭が回らず何を話せばいいのかわからず、しんどくて話すことも出来ませんでした。
 福知山の会場に着いても端の方に座り、指名されてもパスすればいい。とにかく酒を飲まずに時間をやり過ごすことが出来ればそれでいいというだけでした。


 初めての会場の扉を恐るおそる開けました。

 しまった…

 座っていたのは60代後半と思われる男性が一人、しばらくしてもう一人女性のメンバーが現れましたが、それ以上はありませんでした。

 初対面の人との3人だけのミーティング。
 AAではパスするのは自由ですができる雰囲気ではありませんでした。

 指名されたと自分の飲酒ヒストリーを一気に捲し立てました。AAで初めてまともに話をした瞬間です。
 全員が話し終わり会場を出ようとしたとき「京都からよう来た。またおいで」と声を掛けてくれたましたが、返事をしたのかもよく覚えていません。
 少しでも早く会場を去りたかったのです。

 帰り道、瑞穂のあたりまで車を走らせたところで、初めて経験するような心が温まる不思議な感覚に包まれました。

 その後、家から近い場所に会場があるにも関わらず、福知山と綾部には毎週のように通いました。この会場で当時断酒歴25年の男性と7年の女性と出会っていなければ、私は早々に自助会から離れていたと思います。
 ふたりの経験を踏まえた深い話にのめり込んでいきました。

 仕事も本格的に再開し断酒会に移ってからはめったに行けなくなりましたが、二人に会いたくて最低でも1年に1回はお邪魔してきました。
 
 今年はもう行けないかなと思っていましたが、昨日の夕方、綾部方面積雪無しの道路情報を見て、即座に最終ミーティングに行くことに決めました。