飲んでも不幸にしかならん② | あるちゅう司法書士の思うまま

あるちゅう司法書士の思うまま

アルコール依存症のどん底を経験、現在は司法書士として第4の人生を歩む。アルコール問題のほか旅行記、鉄ネタ、たわごと…
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 今年の振り返り第四弾、つづき…

 アルコール依存症者の嗅覚とでもいうのでしょうか、会場に入るとすぐにわかりました。
 しかも、となりの席が空いています。

 「アジさんですね?」

 あの瞬間の表情は忘れませんね。

 例会場に知り合いがいるはずがない、しかも突然Amebaネームで呼ばれて警戒に満ちた表情でした。
 私も意地悪です。最初は所属の断酒会と本名を名乗りました。

 かんです。
 と正体を明かしたところで一気に心が通じたように思いました。

 例会では私は体験談を話し彼女にはその機会がありませんでしたが、帰り道にお話をする時間を作ってくれたのは大きかったです。

 断酒会を熱く語ることはしません。彼女の質問に答えるように努めたつもりです。

 ただ伝えたかったこと。

 あなたの幸せ、家族の幸せ、みんなの幸せ…
 
 この病気になった以上お酒とは両立しない、止めるしかないのです。ひとりでは難しいのなら他人の力を借りたって格好悪くない。
 それだけでした。

 1時間ほど話をして天神駅で握手をして別れます。

 お酒を止めるほうに向かってほしいという願いと、アルコール依存症の厳しさを知るがゆえの心配が同居する複雑な気持ちでした。



 でも私が出来ることはせいぜいここまでなのです。

 アジさんに会うのはこのとき限りかなと思っていたのですが、2か月半後山口県の全国大会で再会します。

 ほんの少ししか時間がたっていませんが、ずいぶんと明るい表情に変わっていました。彼女が限られた時間のなか自分の力で行動している証でした。

 山口県では長崎から来ていた笑さんとも初めてお会いできました。 


 断酒を始めたばかりのおふたりですが、触れ合うなかで私も断酒の足元が固まっていく…
 断酒会・AAが自助といわれる意味を体感しました。

 また最近では時々ねたろうさんと例会場で顔を合わせます。
 
 それぞれが再びお酒を口にせず振り返りを通じて自分も家族も幸せに、みんなが幸せに…

 私にとって大切な出会いが続いた一年になりました。