最近あまり外出する機会がなくネタがないのですが…
よく京都を訪れて来られる方読者さんもいらっしゃいますし、少し気が早いですが夏休みに京都を考えている方もあることでしょう。
京都市内には観光スポットが無数にありますが、観光客を惑わすのが京都独特の表記。
そこで、こんな過去記事を引っ張り出してきました。
以下は2014年10月19日の記事の丸ごとコピーです。
丸竹夷と寺御幸(まるたけえびすとてらごこ)
タイトルを見て記事の内容がわかった人はそこそこ京都通だと思います。
京都市の中心部は東西・南北の道が直交していて碁盤の目に喩えられます。大きな通りだけではなく各通りにもそれぞれ名前が付いています。
縦(南北)の通りと横(東西)の通りを組み合わせたものが交差点の名前となり、下の写真のように特に目印となるものが無いところでも、東洞院二条(縦が東洞院通・横が二条通)と言えば、タクシーの運転手はきっちりそこまで連れて行ってくれます。
縦の通りを20、横の通りを20覚えれば、自動的に20×20=400の交差点の名前を覚えたことになり、その交差点を上がる(北へ行く)・下がる(南へ行く)、東入る・西入るという言い方をするので、慣れてしまえばピンポイントで場所がわかるのですが、この京都特有の言い表し方が他所から京都を訪れた人を困惑させることもあるようです。
押小路通りと御幸町通りの交差点東側にある住居表示です。
ここは正式には中京区亀屋町です。
ですが自分の家の場所を他人に伝えるときや郵便を出すときに亀屋町を使う人はあまりいません。
となれば、通りの名前を知らなければ場所の見当がつきません。京都の人々はどうやって通りの名前を覚えるのでしょう?
それが「丸竹夷」と「寺御幸」という歌い継がれた京都の通り名の数え歌です。
丸竹夷は横の通りの歌で、北からから順番に丸太町通、竹屋町通り、夷川通、二条通…と続く。
寺御幸は縦の通り、東から順番に寺町通、御幸町通、麩屋町通…と続く。
通りの名称と歌が聞けるサイトがありました。聞いてみて下さいね→♪
最初に京都市内の道は碁盤の目と書きましたが、きっちりそうなっているわけではありません。
例えば大通りの烏丸通の三筋東の間之町通(あいのまち)は、丸太町から姉小路、高辻と松原、万寿寺から七条とぶつ切りになっています。
東西に走る大通り、京都市役所のある御池通りと繁華街の四条通をそれぞれ河原町から堀川まで走ってみると、御池通は「寺御幸」の歌に出てくるすべての通りと交わりますが、四条通は間之町、車屋町、両替町、衣棚、釜座、小川の6つの通りとは交わりません。
ということは通りの名前を覚えるだけでなく、どの通りがどの区間を走っているのか?まで知らなければ数え間違いをしてしまいますし、加えて大通り以外はほとんどが一方通行で、これらを覚えることが京都でタクシーの運転手を始めた人が最初にぶつかる難問なんだそうです。
「丸竹夷」や「寺御幸」に歌われていない場所の通り名はどうやって覚えているのか。いちどタクシーの運転手に聞いてみたことがあります。
千本通りを北から南に走った場合、北大路と今出川の間は「黒い寺かい?」という語呂で覚えているとおっしゃいました。
く…くらまぐち(鞍馬口通)
ろ…ろざんじ(廬山寺通) 「い」は語呂合わせ
てら…てらのうち(寺之内通)
か…かみだちうり(上立売通)
い…いつつじ(五辻通)
である。
さらに今出川から丸太町は、
「もっさい中に上下出す。下をさわる」だそうです。何のこっちゃらですけど地図を見て確認してみて下さい。運転手さんも色々工夫されています。