
コーヒーもう一杯
わざわざ言うまでもなく、私は FIRE とは無縁の老いぼれジジイである。したがって、物価高の昨今、書籍代をはじめ、あれこれといじましい節約生活をしているわけだ。
◆ 書籍代の節約法?
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喫茶店通いもままならず、といっても、私の場合ドトールだのタリーズだの、いわゆるチェーン店が多かったのだけれど、それもセーブ気味にして、自宅でインスタントで済ませることが多くなってきた。
ただ、それでも、ときに本格的なコーヒー(“珈琲” と書きたくなる(^^;)を飲みたくなることがある。いや、昔風の喫茶店に出かけてみたくなることがある、というべきか……。
そんなとき読み返すのが、山川直人の『コーヒーもう一杯』。どこかしらにコーヒーを飲む場面が描き込まれた短篇漫画シリーズ(全5巻)である。【以下の表示価格は期間限定のものらしい】
「コーヒーもう一杯」は、ボブ・ディランの一九七六年のアルバム『欲望』の中の曲のタイトルです。
《中略》
この本の漫画はタイトル以外ボブ・ディランとは何の関係もないけれど、ボブ・ディランを聴きながら描いたページがいっぱいあります。
純粋なファンタジーもあれば、浮き世の切なさ、哀しみ、ささやかな喜びなどがスケッチされていくなかに、こだわりの喫茶店やコーヒーの淹れ方についての蘊蓄があり、ときに缶コーヒーやインスタントも登場する。ネスカフェの GOLD BLEND が登場したのは第2巻の第1話「冬の道」である(ただし、以下のカットの吹き出し部分はコーヒーとは別の《銀行書類の受け渡し》についてのもの)。
ちなみに、第3巻にある「一枝と作之助」は、無頼派作家織田作之助と彼が京都の学生街のカフェで見初めた一枝との顛末を描いたものだ。
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というわけで、スーパーで中身増量・価格据え置きのものを見つけた私が、それをすばやくカゴに入れたことは言うまでもないだろう。(^^;