モンタン、クラーク、鉄仮面 | DVD放浪記

モンタン、クラーク、鉄仮面

神保町に新登場の@ワンダーJG(以下 “JG店” と呼ぶ)でも、SFやミステリーはたまに文庫の棚に紛れていたけれど、今のところ、それらは北澤書店の隣にある旧館(1号店?)の守備範囲らしい。
 
一部特殊分野のコーナーを設けてはいるものの、JG店の書棚の多くはフツーの古本屋さんのそれと大差なく感じられてしまうのは、私が未熟者だからということか……。
 
 
とりあえずレトロ新書の棚を眺めていくと、すぐに目についたのが、イヴ・モンタンの回想記『頭にいっぱい太陽を』だった。少し前にエディット・ピアフの本を読んでいなかったら見過ごしていたかもしれない。
◆ “古本市” はどこにでも
 
 
 
 
 
 
 
表表紙の見返しの隅に800、裏表紙の見返しにと330というふたつの数字が書き込まれていた。こういうのは困るのだけれど、ありがちなことでもある。レジで確認すると、330円でオッケーとのこと。ラッキー! v(^^)
 
もっとも、アマゾンなら新版が似たような価格で入手できる。(> <)
 
 
もうひとつの収穫は、アーサー・C・クラークの最初期の科学解説書『惑星へ飛ぶ』(1000円)だ。時事通信社から1963年に刊行されたもので、Interplanetary Flight の第二版(1960年)が原書とされている。
 
その序文にはこう記されている。
 
他の要務のため、私は本書の改訂を自分でやることができなかったため、本書の内容を近代的に書き直してくれたJ・G・ストロング氏に深謝する。彼は必要な新材料を挿入したが、元著者の考え方を残してくれた。第四章は全く彼によるものである。
 
第二版への序文 《久住忠雄 訳》
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

新書ものをもう1冊買って私はJG店をあとにした。

 

 

 
 
さて、旧館のほうも見ておくと、なんといっても、ハヤカワ・SF・シリーズ 313冊(12万円)がすごい‼ 全体では1957年以降318冊刊行されたもので、コンプリートを目指していたコレクターの蔵書からの処分品だろうか。スチール書棚一段分ごとにビニールでパックされているので背表紙しか見えないけれど、なかなか壮観な眺めである。ただ、ポケットサイズ+ビニールカバーを模した1冊だけの〈ハヤカワ・SF・スペシャル〉『火星の大統領カーター』なんかは含まれてないんだろうなぁ……。
 
それから、入り口近くの棚に、アルジス・バドリス『アメリカ鉄仮面』(4000円)が置かれていたのには驚いた。(@@; たしかにこのソノラマ文庫はレアものには違いないのだろうけれど、国書刊行会から『誰?』として新訳が刊行された今となっては、訳者(仁賀克雄)にこだわりのある人向けということか……(^^;