「新・信長公記」とアイラ・レヴィン
一時は早期打ち切りも噂されていた「新・信長公記~クラスメイトは戦国武将~」を、なぜか私は第1回から観ている。(^^;
◆ 新・信長公記
…じゃなくって、こちらだ!
万が一にも、ストーリーをご存知ない方のためにかいつまんでご説明すると、とある戦国オタクのマッド・サイエンティストが、織田信長、徳川家康、豊臣秀吉ら名だたる戦国武将のクローンを生み出し世に放って15年。高校生となった彼らが銀杏高校の特進クラスに集結して学園天下獲りを目指すという、壮大なおバカ(というか、トホホな)ドラマである。
それでも、個人的には、個々のDNA採取の方法でどう笑わせてくれるかに興味があったのだけれど、ま、そんなことに期待しても報われるわけがない。(^^;
※
そのドラマの設定で思い出したのが、アイラ・レヴィンの『ブラジルから来た少年』だった。第三帝国瓦解の後、南米に逃れたナチスの残党が、クローン技術によってヒトラー復活を画策する物語である。
とりあえず、映画版を観直しておこうと思ったら……アマゾンのプライムではダメだった。(^^;
やっぱり、原作を読めってことだよなと検索してみたところ、書籍も品切れで電子書籍版もなさそう。
というより、アイラ・レヴィンの作品は、『死の接吻』を除いて、現在国内では入手困難となっているのだ!
早川書房があの『ローズマリーの赤ちゃん』をみずから放り投げているとは思えないので、察するに、契約更新時に作者側との間で条件が折り合わなかったのではないだろうか(読みたい方は英語版Kindle本で!)。処女作の『死の接吻』(1953年)の翻訳出版についてだけは、早川側に有利な形で契約が結ばれていたということなのか……。
当面は、その他の映画化作品を鑑賞することで満足するしかないのかもしれない。
ただ、そんななかであまり目立たないけれど、レヴィンの戯曲をシドニー・ルメット監督が映画化した『デストラップ 死の罠』(マイケル・ケイン、クリストファー・リーブ、ダイアン・キャノン)がまだ観られるのはラッキーというべきか……。
なお、レヴィンとは関係ないけれど、マイケル・ケインがらみでは、「スルース」もおすすめだ。本当は、そのリメイク元の「探偵」のほうがいいのだけれど、今では海外版しか手に入らないのだろう。