病院と薬局での「すみません」
本日は点滴治療の日。病院へ出かける前に熱いシャワーを浴びる。血行を促進してすこしでも血管が太くなりますようにとの思いからだったのだが、外気に触れて体が縮こまってしまえば元の木阿弥か……(^^;
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病院に到着して採血センターへ直行する。今日の検査技師は若い男性だった。できれば右腕は点滴用に取って置きたい旨を告げると、彼は、私の左上腕部に回したバンドをきつく締め上げてあちこちの部分を叩いたりさすったりするのだけれど、いっこうに血管の気配がつかめないらしい。「すみません」と右腕で再トライすると今度はうまくいった……と思ったら、途中で血流が止まってしまった! また「すみません」だ。刺した部分を軽く押さえながら、血管内の針先をあちこち動かしていると、透明な採血シリンジ内に突然ビュッと赤い液体がほとばしる。男性技師はホッとしたようだが、君きみ、私はそれ以上にホッとしたんだよ! (^^;。
「すみませんでした」の連呼に送り出された私は、採血後の待機区画へ移動した。そこの座席で採血部位の(止血パッチの)上から3分間指で押さえておくよう定められているのだ。座席のタイマーを起動させてしばらくすると、件の男性技師がこちらにやって来て「すみません。実はもう1本採血が必要でした……」と小声で打ち明けた。(@@;
とにかく追加分を左腕に一発できめてもらった私は、結局両腕に止血パッチを貼ったまま、点滴センターへ乗り込む羽目となったのである。 (^^;
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点滴センターでの私は、“血管透明人間” としてちょっとした有名人である。だから、私がベッドに横たわると、その日担当の看護師の女性が、熱いおしぼりをタオルで包んだものを腕に巻いて温めてくれる。今日は右腕だった。
やがて点滴薬の準備が整い、私にとってはたぶん初顔の、若手の男性医師がやってきた。彼はすばやく私の右上腕部にゴムバンドをきつく巻き付け、血管を浮かび上がらせるべく、おなじみの “おまじない” をかけて、エイヤと針を刺したものの液がさっぱり落ちていかない! 「すみません!」と見切りをつけるのも早かった。(^^;
センター内の女性看護師らからのブリーフィングが行き届いていたのだろう、左手に移るともう迷わず手の甲の血管を探っていた! さすがに、ここなら血管を見失うことはないわけだ。でも、これまで手の甲に点滴の針を刺されたのは、入院時も含めて2、3回だけだったような気がする。たぶん、最後の手段ではないのかと私は妄想している。
血液検査で出遅れて、点滴前の内科診察から以後のスケジュールはドミノ倒しのように遅れに遅れてしまったけれど、なんとか先週受けたMRI検査の結果うかがいに消火器内科へすべりこむことができた。結果は「ま、ホクロみたいなもんです。今いまは大丈夫でしょう」とのこと。これには心底ホッとした。もっとも、未来永劫安全なわけもなく、半年後にMRI検査の予定を入れられてしまった。結局は “執行猶予” の身の上というわけだ。(^^;
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残すは薬局だけである。しかし、ここでも「すみません」が待ち受けていた! いつも問題なく処方されているジェネリック薬のうちのひとつが、この日にかぎって在庫切れとは。(T_T) しかも、そのオリジナルの薬(合計で500円高くなる)も必要な日数分には足りないのだという。もう、今日は厄日かっ! (^^;
家に少し余っている分があるので、そのオリジナル薬だけは郵送(この費用は薬局持ち)してもらうことにする。
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帰りがけに新刊書店に寄って、創元SFから刊行中のアシモフの『銀河帝国の興亡』シリーズ第2巻を買って帰る。
以前、第1巻の最初のところだけ読んでひとまず安心してしまい、あとは完結後に全巻一気読みの予定のつもりだったのだけれど、アマゾンのコメント欄を読むと、どうにも気になってしかたがない。(^^; でも、仮に感想を述べるとしても、来年全巻を読み終えてからだな。なにしろ、厚木訳も、そして、そもそもの始まりの中上(守)訳も読み直さないといけないわけだし……。