岩波ジュニア新書の電子化率 | DVD放浪記

岩波ジュニア新書の電子化率

岩波ジュニア新書創刊40年を記念して作られたガイドブック「ホンキのキホン」を入手した。鴻上尚史(作家・演出家)、元村有希子(毎日新聞編集委員)、安田菜津紀(フォトジャーナリスト)、渡邊十絲子(詩人・書評家)らのエッセイや、さまざまなおすすめ本、学校で副読本や参考図書に採用されたり、入学試験に出題されたタイトルなどが紹介されていて、その内容は岩波のウェブサイトからもダウンロードできる。
 
そのなかで、ちょっと目を引いたのが、電子書籍で読めるタイトル一覧だ。それによると、通巻500番まででは、以下の11冊が電子書籍化されている。
 
9 詩のこころを読む

 

25 漢語の知識

 

256 コルチャック先生

 

276 砂糖の世界史

 

388 ことばあそび 同音漢字問題集

 

405 ラフカディオ・ハーン
 
421 漢字のはなし

 

433 韓国の若者を知りたい

 

442 実験大好き! 化学はおもしろい

 

478 故事成句でたどる楽しい中国史

 

 
以下、501〜600番が8冊、601〜700番が31冊、701〜800番が29冊、801〜865番が15冊となっている。紙の書籍全体の約1割だ。中高生がどれだけ電子書籍やその専用端末(あるいはパソコン)を利用しているか知らないけれど、少なくともスマホの普及率は高いと思われる。だから、読む側の潜在的な利用環境は整っているといえそうだが、もっぱらゲームやSNSに興じていて、そもそも本を読む方向には向かっていないのかもしれない。まあ、紙の書籍を読まない読者が電子書籍になったから読むかというとかなり疑問ではあるわけだが。
 
送り手側にしても、電子書籍化率が(書籍原稿段階でテキストデータ化されているであろう)直近でも3割程度というのは案外少ないような気がする。電子化される基準も不明で、もしかすると、電子書籍化を嫌う著者が案外多いのだろうか。
 
なあんて書いている私も、岩波ジュニア新書のファンではあるのだが、最近では、既刊本は古本(1冊100円から200円)で、新刊は図書館で読むことが多く、電子書籍版(Kindle本)は1冊も買っていない。なんて奴だ! (^^; 
 
岩波書店の電子書籍は、Amazon Kindle、楽天 Kobo、紀伊國屋書店、BookLive!、honto などの電子書籍ストアで購入できます。専用端末が必要な場合もありますので、電子書籍を扱っている各社のウェブサイトなどもご参照ください。