潜水艦でハイヒール | DVD放浪記

潜水艦でハイヒール

「夏だ! 海だ! 潜水艦だ!!」という無理矢理三段跳びで、着地したのが潜水艦の艦内。一説によれば、ここではハイヒールは厳禁だとか……(^^;

 

 

 

 

近頃、某国の防衛大臣がハイヒールを履いてきて顰蹙をかったらしいが、そりゃ、網タイツにヒール姿の野郎が乗船してくれば非難囂々は当然だろ。まあこのご時世、以前より許容度は増してるとはいってもな。 ん? ヒールを履いてたのは女性? 待て待て、それの何が問題なんだよ! そりゃ、話が違うだろ? (^^;

アメリカ合衆国の原潜見てみろよ。1960年代から、オブザーバーとして乗り込んでくる女性研究者はもちろん、女性乗組員もハイヒールを履いてるだろうがっ! ええっ、そんな話は聞いたことがない? しょうがねぇなあ。それじゃあ、ひとつこの映画「地球の危機」(1961)をとっくりと観てもらおうじゃねぇか!

 

 

 

 


 

どうだい、このジョーン・フォンテイン博士は元女優で、なんとこれが最後の出演作品だ。艦内を案内してまわったウォルター・ピジョン提督も、その昔、ジョン・フォード監督の「わが谷は緑なりき」など、数々の名画に出演したものだ。クセのある英語を話していたピーター・ローレも、ヒッチコックの初期作品をはじめ数多くの映画で活躍してきたベテランだ。こうしてみると、米海軍の採用担当も当時はかなりさばけてたんだな。 (^^)

そして、このいっぺんで椎間板ヘルニアになりそうな尻振りダンスやってるのが、ピジョン提督の秘書バーバラ・イーデン嬢さ。当時から海軍とテレビ業界(代表作は「かわいい魔女ジニー」)の二足のわらじだったのかぁ。まあ、予告編では足もとが切れて見えないけどな、本編では、国連会議場から抜け出す場面と同様のヒール姿で踊ってる姿がちゃあんと拝めるぞ……はしご段(ラダー)もへいちゃらだしな! 

 

 

 

 

さて、熱中症がようやく治まってから iMDB でもう一度よく確認してみると、後に「タワーリング・インフェルノ」や「ポセイドン・アドベンチャー」などを手がけた20世紀フォックスの名物プロデューサー、アーウィン・アレン氏(とそのスタッフ)はやっぱり大雑把! Goofs の一覧(チョンボ・リスト)がすごいのだが、その末尾にはこう記されていた! (^^;

 

Throughout the movie Barbara Eden wears high heels. That would never occur on any navy ship.



ちなみに、“the movie the Navy doesn't want you to see” というふれ込みの、あの「イン・ザ・ネイビー」(1996)でさえ、女性乗組員はたしかにハイヒールとは無縁だった!