香川京子の履歴書
今月1日から、日本経済新聞の文化面で女優の香川京子の「私の履歴書」が始まっている。
彼女の自伝的なエッセイはすでに2冊出ている。1冊は『ひめゆりたちの祈り』。もう1冊は、毎日新聞に連載された記事を単行本化した『愛すればこそ スクリーンの向こうから』である。
前者は、太平洋戦争終盤の沖縄戦で犠牲となった女学生らを描いた「ひめゆりの塔」に主演したことが縁で、その後、ひめゆり部隊の生き残りの人々との交流を深めていった部分がメインのため、自身についての記述は控えめに抑えられている。
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また、後者は、インタビューを基に、成瀬巳喜男、小津安二郎、溝口健二、黒澤明ら名監督に起用された彼女のキャリアを追ってはいるものの、映画史的な興味からの補足が文化部記者によって施されているため、これまた、彼女自身の声は隠れがちだった。
日経の連載では、これまでのところ、新しい情報はないように思われるが、今度こそは、混じりけのない、彼女自身の手による自伝的エッセイが読めるものと期待している。
http://ameblo.jp/prisoner-number-six/theme3-10002309278.html#main