一年1000時間
21日付け「日経新聞」夕刊の福岡伸一のコラムがまたまた面白かった。
分野を問わず、圧倒的な力量を示すプロフェッショナルたちの多くは、特殊な時間を共有しているという。それは、10000時間。いずれの世界でも彼らは、幼少時を起点として少なくとも10000時間、例外なくそのことだけに集中し専心したゆまぬ努力を続けているのだ。
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「10000時間といえば、一日3時間練習をしたりレッスンを受けるとして、一年に1000時間、それを10年にわたってやすまず継続するということである。その上に初めてプロフェッショナルが成り立つ」。
「プロの子弟はしばしば同じ道を進むことが多く、それは一見して遺伝のように見える。けれどっもおそらくそうではない。親はDNAではなく、環境を与えているのだ。やはり氏より育ち。DNA研究者の偽らざる感慨である」。
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「一年に1000時間」というと、どこぞの宣伝文句を思い出すが、これはこれで妙にうなずいてしまう話ではある。