ケプラーとティコ・ブラーエ | DVD放浪記

ケプラーとティコ・ブラーエ

ジュンク堂で買い込んだ本の中に、天文学者に関するものが2冊。 そのうちの1冊がこれ。

ケプラー疑惑―ティコ・ブラーエの死の謎と盗まれた観測記録/ジョシュア ギルダー

¥2,310

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パラパラ覗いてみると、『ケプラー疑惑』は、「ティコ・ブラーエの死の謎と盗まれた観測記録」のサブタイトルが示すとおり、「惑星運動の三法則」で知られるヨハネス・ケプラーが、望遠鏡が登場する以前の時代としては非常に精密な観測を行っていたティコ・ブラーエの集めたデータをわがものとするために彼を毒殺したとの推理を展開する本らしい。

こういう科学史上の陰謀説は嫌いではない、というか、私は大好きなのだ。

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それにしても、ケプラーについて何か語る際(というより、古代から近世にかけての宇宙観の変遷について語る際)アーサー・ケストラーの The Sleepwalkers に言及しない者はいないという厳然たる事実があるのに、その彼の代表作が日本国内では全体の一部(正確には、ヨハネス・ケプラーとコペルニクスの章)だけがバラバラに、異なる出版社から刊行されただけで、しかも、それらもすでに入手困難の状態が長く続いているというのは実に嘆かわしい話だ……が、まあ、それはまた別の話だ。