いざ池袋へ! | DVD放浪記

いざ池袋へ!

年末年始の休みのしょっぱな、12月29日は紀伊國屋ホールでサイレント映画「つばさ」を観たが、最終日の今日は池袋の東京芸術劇場で「第七天国」を観てきた。


本日の活動弁士は斎藤裕子、作曲&ピアノ演奏は三沢治美というおなじみのキネマ・コラボレーション。「第七天国」は、「つばさ」と同じく1927年の作品で、第1回アカデミー賞の監督賞、主演女優賞、脚本賞を受賞している。どちらも第一次世界大戦を舞台としているのはなかなか興味深いところだが、「つばさ」では実機を飛ばした空中戦にかなりの迫力があったものの、「第七天国」の戦闘シーンはいまいち。とはいえ、後者のメインはあくまでも純愛物語の部分である。


斎藤組長は、いつものように複数の声音をうまく使いこなしており、三沢嬢の音楽の助けを借りて、情感豊かにラブ・ロマンスを語りきっている。考えてみれば、ひとりで話し詰め、ひとりでピアノを弾き詰めなわけだが、開幕後80分のところで休憩が入るのは当然だろう。オリジナル版では別に休憩はなかったらしいが、そこを境にして後半は戦闘シーンに突入するので特に違和感は感じられなかった。


ちなみに、この映画にはエルノ・ラペーという人物による音楽があるらしいのだが、それは一体どんなメロディだったのだろうか?