権力と陰謀・大統領の密室

「大統領の陰謀」（1976年）でワシントン・ポスト紙の主幹を演じ、アカデミー賞の助演男優賞を獲得したジェイソン・ロバーズは、「権力と陰謀・大統領の密室」（1977年）というＴＶのミニ･シリーズに出演し、リチャード・ニクソンを髣髴とさせる、リチャード・モンクトン大統領を演じている。
◆「大統領の陰謀」

このミニ･シリーズは、権力欲と猜疑心の塊のようなモンクトン大統領とＣＩＡ長官との暗闘を中心に展開する政治ドラマだが、大きな流れはリチャード・ニクソンの大統領選勝利からウォーターゲート事件による失墜への過程をなぞったものになっている。

このドラマでも、ジェイソン･ロバーズは手堅い演技を見せてくれるが、それ以上に素晴らしいのは、冷酷無比なフラハティ首席補佐官を演じたロバート･ヴォーンである。

モンクトン大統領がニクソンなら、フラハティ補佐官はハルデマンという見立ては容易だ。なにしろ、このドラマの原作者は、ニクソン政権下で内政担当の補佐官を務めたジョン・アーリックマンその人だったのだから。
◆ John_Ehrlichman

その昔ＮＨＫで放映された際に観ただけなのだが、これは本当に面白い政治ドラマだった。残念ながら、本国でもＤＶＤにはなっていないようだが、ぜひもう１度観てみたい作品である。

とは言うものの、ＤＶＤ化されるまでにはまだまだ時間がかかるだろうから、それまでは、こっちを観直して我慢しておくか。（^^；
◆「キルスティン・ダンストの大統領に気をつけろ！」
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そういえば、「権力と陰謀・大統領の密室」のメイン･テーマ曲は今でもよく覚えている。ＣＤは出てないんだろうか？　ちなみに、このドラマの音楽を担当したのはドミニク・フロンティアだった。彼が「アウターリミッツ」の音楽も手がけていたことを知ったのはつい最近のことである。

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権力と陰謀：大統領の密室
Washington: Behind Closed Doors

1977年　カラー　750分
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◆スタッフ
監督：ゲイリー・ネルソン
製作：ノーマン・Ｓ・パウエル
製作総指揮：スタンリー・カリス
原作：ジョン・アーリックマン
脚本：エリック・バーコヴィッチ／デヴィッド・Ｗ・リンテルズ
撮影：ジャック・スウェイン
音楽：ドミニク・フロンティア

◆キャスト
ウィリアム・マーティン（ＣＩＡ長官）：クリフ・ロバートソン
リチャード・モンクトン（大統領）：ジェイソン・ロバーズ
フランク・フラファティ（首席補佐官）：ロバート・ヴォーン
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