防衛大臣のことば
「ヒッチコック劇場」もあと1本を残すだけになる。
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少し前に新しい靴を購入していたのだが、ずっと履き替える時期を逸してきた。台風4号も遠く去ったので、本日をもってボロ靴は御役御免となる。長い間ご苦労であった!
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野菜炒め定食と冷や奴で遅い昼食をとりながら、「アエラ」のバックナンバーをパラパラめくっていたら、「女性自衛官1万人注目」と題した小池百合子防衛大臣についてのコラム記事があった。
「アエラ」は基本的に女性雑誌と言ってかまわないと思うのだが、この記事も、フォークランド戦争時の英国首相サッチャーの例などを挙げながら、一国の防衛を司る人物として女性であることが問題となることはないという内容になっている。
まあ、それはそうなのだろう。そして、政界渡り鳥と揶揄されようが、ひとりの女性TVキャスターがここまで登りつめたのは、ある意味大したことではあるのだろう。
だが、彼女が大臣就任時にコメントしたように、核兵器が人類への挑戦でその廃絶を希求するのであれば、米国の核の傘を前提とした日本の現行の安全保障政策とどう折り合いをつけるつもりなのだろう。その点を明らかにした発言が見当たらないのはこちらの怠慢か。
前任の久間防衛相の「(米による広島、長崎への原爆投下は)しょうがない」発言も問題だが、こちらの発言もはるかに重要な問題を含んでいるだろう。
選挙後に安倍内閣は存在しないかもしれないが、ひと月の間に防衛大臣をコロコロ変えるのもみっともないので、新内閣に横滑りする可能性もあるはずだ。
そうなれば、彼女は機会をみて自衛隊が駐留するイラクへ飛び、ついでに如才なくアラブの要人との会見をセットし、自らのアピールにこれ務めることだろう。
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……なあんてことも、定食を食べ終わって店の外へ出ればすっかり忘れ、今晩観る「ヒッチコック劇場」のことで頭は一杯になる私。