あの名作がリメイクされる?! | DVD放浪記

あの名作がリメイクされる?!

どうにかこうにか、パソコン環境を整えることができたので、ハワード・キール主演のミュージカル作品について書こうと思ったのだが、とんでもないニュースを見てしまったので急遽差し替え。


「情婦」がリメイクされるという。主演はアル・パチーノとニコール・キッドマンなのだそうだ。

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
情婦

「情婦」(1957年)はいわずと知れたビリー・ワイルダー監督の作品としてあまりにも有名(だったのだが、最近はみんな観てるのか不安ではある)。 あっと驚くラストはもう周知の事実かもしれないが、とりあえず、ここでは、原作がアガサ・クリスティの「検察側の証人」(Witness for Prosecution)であると言うにとどめておく。万一未見の方は、すぐにレンタルしてきて観るように。

アル・パチーノはいい俳優だ。特に、「リチャードを探して」の中で、演劇論に熱弁を振るう彼の片手に握られた、Cliffs Notes と思しき黄色の小冊子を見てからというもの、皮肉ではなく、すっかり気に入ってしまった。


Inc. Cliffs Notes
Richard III Notes (Cliffs Notes)

なにしろ、学生に利用されるアンチョコである。「今さらそんなものを……」と思わないでもないが、そこまで初心に戻ってシェークスピア劇に取り組もうとするその姿勢jには好感がもてる。

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
リチャードを探して

そして、ニコール・キッドマンもラブコメからシリアスなドラマまでをこなす優れた女優であることに間違いはない。「めぐりあう時間たち」(2002年)で、見事に作家ヴァージニア・ウルフその人になりきったあの姿を見れば、マレーネ・ディートリッヒに負けない演技も期待できようというものだろう。

監督を務めるのは、「1984年」(1984年!)や、アル・パチーノ主演の「ヴェニスの商人」(2004年)を手掛けたマイケル・ラドフォード。正直いって、どういう作品に仕上がるのか見当がつかない。現代を舞台にするのか、それともオリジナルと同様の時代設定にするのかによっても、ずいぶん印象が異なってくるに違いない。いったいどんな味付けが施されるのか興味津々ではあるのだが……やはり、一抹の、いや、一抹以上の不安にかられてしまう。

それというのも、過去の名作がリメイクで台無しにされてしまった例がいくらでもあるからだ(もちろん、例外もある)。というわけで、ここしばらくは、リメイクとオリジナルとの比較をしてみようかと思っているところだ。