アイドルからニッポンのお母さんへ
「ALWAYS 三丁目の夕日」に登場した俳優陣のなかで、ダントツによかったのは、鈴木家を支えるお母さんを演じた薬師丸ひろ子だ。保存に失敗したシュークリームのにおいをかいでダメを出すユーモラスな場面や、夫の蛮行を身を挺して阻もうとするときの漫画的なアクションも笑えたし、子どもらに愛情を注ぐときの、やさしく包み込むような表情も実によかった。(あーん? なにか文句のある奴は一歩前に出ろ!)
「野性の証明」や「翔んだカップル」、「ねらわれた学園」、「セーラー服と機関銃」などを観ていたときには、後に彼女が典型的な「ニッポンのお母さん」を演じることになろうとは夢にも思わなかった。役者としては難しい時期もあったようだが、そうした苦労もこの映画によって報われたといえそうだ。
- ポニーキャニオン
- 翔んだカップル
しまった! そういえば、「ナースコール」を見逃してたっけ……。 (ーー)