2017年 弐番の面白かった映画ランキング その1
どうも。メリークリスマス。弐番です。全米興行収入ランキングが発表された。1位 美女と野獣エマ・ワトソン , ダン・スティーヴンス(監督)ビル・コンドン2位 ワンダーウーマンガル・ガドット , クリス・パイン(監督)パティ・ジェンキンス3位 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックスクリス・プラット , ゾーイ・サルダナ(監督)ジェームズ・ガン4位 スパイダーマン:ホームカミングトム・ホランド , マイケル・キートン(監督)ジョン・ワッツ5位 IT/イット “それ”が見えたら、終わり。ジェイデン・リーバハー , ビル・スカルスガルド(監督)アンディ・ムスキエティ6位 マイティ・ソー バトルロイヤルクリス・ヘムズワース , トム・ヒドルストン , 浅野忠信(監督)タイカ・ワイティティ7位 怪盗グルーのミニオン大脱走(声)スティーヴ・カレル , クリステン・ウィグ(監督)ピエール・コフィン , カイル・バルダ8位 LOGAN/ローガンヒュー・ジャックマン , パトリック・スチュワート(監督)ジェームズ・マンゴールド9位 ワイルド・スピード ICE BREAKヴィン・ディーゼル , ドウェイン・ジョンソン(監督)F・ゲイリー・グレイ10位 ジャスティス・リーグベン・アフレック , ヘンリー・カヴィル(監督)ザック・スナイダー 2017年全米興行収入ランキングが発表された。そのうち、僕が見たのは9作品。椿井家の家訓である「映画の面白さは火薬の量で決まる」を守り、今年もエンタメ以外は見ないという実に堕落した映画生活を送ってきた。というわけで今年の映画を振り返り、個人的に思ったことをああだこうだと書き連ね全国の堕落した映画ファンからの共感を得たい所存である。(まだスターウォーズ見てないけど) 題して、「椿井弐番の個人的映画ランキングである」あらすじとかスッとばして感想だけ書き連ねているので、作品を未鑑賞の人はなんのこっちゃと思うだろうけどご愛敬。【面白かった部門】 LA LA LAND デイミアン・チャゼル監督は前作の『セッション』(原題 Whip lash)を見たときに「すさまじい監督が現れたもんだ」と仰天たまげた記憶があった。まさに「ジャズ版フルメタルジャケット」である。「あんなのジャズじゃねえよ!」とキレた音楽家もいたらしいがジャズであることより映画であることを優先する僕としてはそんな批判はどうでもいい。『エベレスト3D』を見たときに「おれは死んでも山には登らねえ」と思ったと同様に『セッション』を見て「おれは死んでもジャズをやらねえ」と心の底から思ったものである。そんなチャゼル監督の最新作、しかもハリウッドスタイルミュージカルと思うから期待していくじゃん。公開日に見に行くじゃん。しかもDOLBE-ATMOS。期待が高まるよね。そしてジャジャンと上映。最初のハイウェイ渋滞から始まる「Another day of the sun」だよ。これを見た瞬間に「どえらい映画に出会ってしまった」と思ったわけで。イライラする高速の渋滞が映っていたのに、いつの間にか幸せそうに踊り歌う人々の画になっている。そこに違和感がなく、すっと僕は劇中の世界へと入り込んだ。そこからはもう怒涛。ジャズピアニストで食っていくことを夢見るセバスチャンと女優を夢見るミアの物語を一緒そばで見ているかのよう。そしてラストで大号泣。僕はまさか自分が恋愛映画で涙するとは思わなかった。終わった後の多幸感につつまれ、とても素晴らしい気分で劇場を後にしたのだった。普段アクション映画しか見ないようなアドレナリンバカの僕でも楽しく見られた。ミュージカルが苦手な人にもおすすめである。怪盗グルーのミニオン大脱走 怪盗グルー3作目にしてミニオン関連4作目。事前の「たぶん面白いんだろうけど中身は一切ないだろうな」という予測が見事に的中し、本当に「面白いけど中身のない映画」だった。いや、親子の絆とかそういうのもあったけどそんなのは蛇足でしかない。LALALANDが「深い味わいのコーヒー」だとしたら今作は「マックスコーヒー」的な作品でしかない。でもそれでいい、というかそれを求めて劇場に足を運んだ。昔の人は言った。「頭空っぽの方が夢詰め込める」と。まったくもってCHALA HEAD-CHALA。そう、僕はミニオンたちが楽しそうに大暴れしている様をただ漫然かつバカ面さらしながら観たいだけなのである。そしてその欲求は無事に見事満たされた。だから良し、ということである。ちなみに今年はミニオンカフェに行ったり日本未発売のグッズを購入したりとなかなかの「ミニオンイヤー」であった。ユニバーサルのプロダクト戦略にまんまと引っ掛かりながら諭吉とミニオンを交換して部屋中を黄色に染めていった次第である。そして多分、来年もそうなると思う。たった一言言えるのは「ミニオンサイコー」ハードコア 全編POV=主観視点という作品は『ブレアウィッチプロジェクト』をはじめとして『クローバーフィールド』や『REC』と今でも巷にあふれかえっていた。そんな中、『ハードコア』は全く新しいPOV作品として登場したのである。従来のPOVは「手持ちカメラで撮られた資料映像」という形を取っていたのに対して『ハードコア』は主人公がサイボーグ、その視点からものを見ているという主人公=自分の完全図式化を図っている。これはゴープロという小型カメラの性能のおかげである。だからもう飛んだり跳ねたり撃ったり刺したりが味わえるだよ、主観視点で。日本がいまだに「難病花嫁もの」をやっている時に海外では主観視点のバイオレンス映画が出来上がっていたわけである。日本がいまだに「おれさまイケメンもの」をやっているときに海外ではすさまじい情報量の暴力描写が飛び込んできている。「おれさまイケメン」と「難病花嫁」もう合体しろ、いっそのこと一緒にやれ。俺様イケメンと結婚する難病の花嫁の話をやれ。そして主演はジャニーズで(以下略)おほん。世界は進歩しているのだ。日本もせめて「主観視点の難病花嫁もの」をやってほしい。それが面白いのかはちょっと保証しかねるかな。画期的な作品だったが、ストーリーも演出も冴えていた。ここぞというタイミングで掛かるQUEENの名曲『Don’t stop me now』でもう、鳥肌が立ちまくりだった。なんだろう「俺はお前を倒す!」みたいな感覚ではなく「もうどうでもいいから兎に角お前ら死ね!」的なヤケクソ感溢れるシーンだった。素晴らしい。あんなにパンク精神溢れる主人公は居ない。流石にバンドマンが監督やってるだけはある。ちなみにぶっちゃけ劇場の30%は終了後にぐったりしてた。画面酔いである。そりゃああんだけ画面が揺れたら酔いもするわ。ちなみにティム・ロスは数秒しか出ない。出る意味が有ったのか強く聞きたい。なにはともあれ歴史に名を刻む作品だったことは間違いない。こんなに景気のいい作品はそうそう出るもんじゃないぜ。キングコング:髑髏島の巨神 「アベンジャーズがなんじゃい!こちとらモンスターユニバースじゃ!」とキレたワーナーがおっ始めたモンスターバースは最終的にギャレス監督のゴジラと合流するらしい。そんな規模のでかいモンスターバースの主役であるキングコングのリブートの記念すべき一作目である。『アベンジャーズ』に出てくるサミュエル・L・ジャクソンとトム・ヒドルストンを使っちゃうあたり「どうだコラ!」と喧嘩売ってる感満載だ。出番の少ない2014年のギャレス版ゴジラと違ってキングコングが開始10分でチョッパーを叩き落としているのには好感が持てた。「うちのシマを荒らすんじゃねえ!」とキレるコングはさながら王というか単なる頭=ヘッドといった感じだ。実に単純明快。トカゲの顎を割いて、蛸を踊り食いする様を見ると「こいつぁいつものコングとちげえや!」と僕たちの心を少年に戻してくれた。ちなみにストーリー上、サミュエルはコングに戦争を仕掛ける。その理由が「戦争だから」という実に単純な理由だった。しかも勝算はほぼなし。「燃やせば勝てるだろ」というパワー思考でコングを倒そうとする。『シン・ゴジラ』で日本の官僚たちがウジウジ悩んでいたのと比較するとその決断力は目を見張る。でもそんな奴が上官だったらいやだな。「さっさと戦線離脱して本土に帰還しましょ」と言いたくもなる。ちなみに髑髏島には原住民がいて、その原住民と仲良く暮らす元米軍パイロットがいた。このパイロット、イカリグンペイという日本軍パイロットから日本刀をもらい後生大事に持っていた。(碇シンジ+横井軍平=イカリグンペイ)「フメイヨ ヨリ シヲ」とつぶやきながら小型の怪物相手に日本刀で戦おうとするさまは実にかっこいい。まさに刀剣男子もとい刀剣爺。でも日本語が片言なので見ててすこしずっこけた。そこは英語で ”The death better than dishonor ” と言えばよかったんじゃないかな。「キングコングって言えば美女との恋愛でしょ?」という予想にも「は?」と一言で返すくらいの硬派さなコングさんはゴジラとの対戦に向けてこれから慎重を100m近く伸ばさなければならない。再びスクリーンにお目見えしたときに僕たちは「いやあ、しばらく見ない間に大きくなったなあ」と親せきのおじさんみたいなことを言うに違いない。でも大きくなってもコングには飛び道具がないからまともにゴジラと戦えるかわからん。人間はせめてコングに武器を持たせてやってほしい。パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊 パイレーツシリーズはディズニーのドル箱である。冒険映画を作るディズニーは映画作りで冒険したくない。「ローンレンジャー」に切り替えようとして盛大に爆死した経験がディズニーにはあるのでもう冒険しないでパイレーツシリーズを延々と続けていくに違いない。「山か、海か」と夏休み前の小学生みたいなことを言っているのではない。海一択だ!とディズニー製作陣の声が聞こえてきたのである。実はぼく、これがパイレーツ劇場初鑑賞である。どうして今までちゃんと見ていなかったかといえば、やってることが同じようにしか思えなかったからだ。そりゃ見に行く必要性なんてねえよな、と。でも今回は妻が行きたいというのでみることに。面白かった。エンタメ大爆発!って感じ。自由にいきる男達と全てを飲み込む大海原。そして宿敵。ノリはスケールのデカいばか騒ぎって感じ。景気いい映画だ。でも「最後の海賊」は日本が勝手につけたタイトル。本来はDeadman tells no tales = 死人にくちなし、である。で死人とは誰かといえば今回の敵であるサラザール。サラザール、もとはスペイン艦隊の提督で祖父と父の復讐のために海賊掃討に乗り出していた。そんなところ若き日のジャックに嵌められ乗組員ともども死んでしまう。だがそこは呪われた海域で死人になりながらも海賊を殺し続けていたのだ。うん、サラザールさんは悪くないね。なんつうかトバッチリだね。パイレーツ史上もっとも可哀想な悪役として認定しよう。悪いやつではないんだが、演じるのが名優 ハビエル・バルデムだから悪くしか見えない。もう闇の塊がやってきた感じ。薄気味悪い笑みを浮かべさせたら当代随一だよ、まじで。途中で牛を屠殺するボルト発射機が出てくるんじゃないかと。まあ、そんなことは置いといて。パイレーツといえばあのテーマ曲、ハンス・ジマー作曲のあれね。あれが掛かるとテンションあがるよね。勇ましくも軽やかなあの曲って聞くだけで船に乗りたい!海に行きたい!という気持ちにさせてくれる。今年は海に行けなかったがパイレーツ見られたから良しとしよう。ワンダーウーマン正直、期待はしてなかった。だってDCの映画って最近はつまんねえだもん。スーサイドスクワッドなんてくそ映画に認定しても良いとさえ思ったわ。だから観おわったあと「すげえ面白いじゃん……」という感動に包まれた。ガル・ガドット演じるダイアナはアマゾンの王女。平和に戦闘訓練して過ごしていたら外からスティーブというイギリス人が島に不時着して「世界は第一次大戦に包まれている」ということを知る。ダイアナは悟った。「軍神アレスのせいだ!」スティーブが「戦争なんですけど」と解説してもまったく聞く耳をもたず「アレスのせいだ!間違いない!」とアレスの打倒に乗り出す。テロあるところセガールあり。戦あるところアレスあり。前線に赴きドイツ軍と熾烈な戦闘を繰り広げるダイアナ。「何年かけても2cmも前線が進まない!」と嘆くイギリス兵に「私が何とかする!」と宣言。機銃掃射を盾で防ぎ一人で敵の塹壕で無双を繰り広げる。スナイパーは隠れ場所のタワーごと破壊する。戦車は投げる。スーパーロボットみたいな活躍のダイアナに兵士の士気も爆上がり。という感じで話は進んでいく。ちなみにこの映画、真の主人公はスティーブなんだよね。ダイアナが超人的能力を持つのに対してあくまでスティーブは単なる人間。それでも「戦争を止めたい」という気持ちだけで進んでいく。なんかはみ出しものの仲間を集めて無茶をやろうとする。へこたれず突き進むスティーブ。その姿がカッコいい!スティーブ、今年見た映画のなかでもっとも男らしい奴だった。次に続く