あの頃の自分へ(最初から)
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試験の後、すぐに静岡へ帰りました。
大学入試に受かったことがないのでよくわかりませんが、
「この試験は受かった!」
と、確信の様な手ごたえが無ければ、合格は難しいと思います。
おそらく、日大の入試も不合格でしょう。
帰りのことは、ほとんど覚えていませんが、唯一、記憶があるのが、どこかの駅構内を歩いていると、立ち止まったことです。
体力が限界だったというよりか、気力が切れて立ち止まってしまいました。
ガソリンが無くなった車の様に、不意にカラダが動かなくなっていました。
オレはこの先、何をやってもダメなんじゃないか…。
何も成功できないのではないか…?
そんなことを考えていました。
家に着くと、母親がビールを飲ませてくれました。
父親も帰って来て、夕飯を食べていました。
本当は、入試が終わっていないので、勉強したり二次募集の大学を考えたり、専門学校に行くか考えなくてはいけないのかもしれません。
でも、もう、何も考えたくありませんでした。
母親が、お歳暮で貰ったビールを開けてくれました。
父親は、普段あまりビールを飲まないので、お歳暮で貰ったビールがあったのです。
ビールを一杯、二杯・・・
ボーーーっとした頭で、ビールを飲んでいると、不意に家の電話が鳴りました。
もしかしたら、勝野さんかもしれない。
かなり、心配かけてしまったからなぁ…。
今日、オレが、日大の入試だって知ってるし、心配して電話をくれたのかも。
そう思い、オレは立ち上がり、電話に出ました。
電話の主は、勝野さんではありませんでした。
「静岡産業大学ですが、定員に達していないので、甲斐さんが良かったら繰り上げで合格できますがいかがでしょうか?」
つづく
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